当麻喜明

クモ類の擬態-シロオビトリノフンダマシ

2011年8月17日 | 当麻喜明 | Comment[2]

000.JPG bodaigi tanbo no omosiroiyatu

オナガグモは松の葉か、あるいは「クモには見えない」という擬態をしています。木から木に渡すような、綱のような網しか張れないので、変装して獲物を待つのです。フンダマシの擬態は、天敵から身を守るための擬態でしょう。昼間はじっとしているので、観察路に見付けると再会の楽しみな相棒になります。

Ricoh GRDⅢ & Lumix G2



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このシロオビトリノフンダマシとは、7月30日から付き合っています。


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8月1日にも再会してきました。
去年見たものより、だいぶ黒いので黒色型かと思ったのですが、黒色型は
白帯がわからないくらい黒く、残念ながら新種ではありませんでした。


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14日にも再会を記念して撮してきました・・・
場所は違うのですが、はじめに見付けた居場所から1mほど離れた所です。

しかし、良く比べると腹部の模様に違いがあることがわかりました。
別個体だったようです。

このあたりさらに観察を続けて見ましょう。
去年卵のうのあった、丘陵西部も確認に行ってきましょう。


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今年版の本物の鳥の糞です。
シロオビトリノフンダマシが真似ている鳥の糞中の白い部分は尿酸です。
膀胱(ぼうこう)を持たない鳥類は、不要なタンパク質を分解した尿酸を
直接、肝臓から排出します。

白い部分は糞に混じった尿です。


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シロオビトリノフンダマシにそっくりな糞を見付けました!


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しかし、よく考えてみると、何故あんなふうに糞が付くのだろう。
飛行中にプイッとひっかけたのだろうか?
尿酸が目立つので哺乳類の残したものではないはずです。


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糞ばかり続いたのと、報告のチャンスがやってこなかった黒っぽい昆虫を。
ノコギリカミキリ。


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カラスヨトウ。
実は黒っぽいシロオビトリノフンダマシを、黒色型と思っていたので
用意していた追加画像の2点だったのです。

参考 やっと見付けた鳥のフン
    やっと見付けた鳥のフン(2)
      やっと見付けた鳥のフン(3) 

Comments [2]

No.1

フンダマシの擬態はすごいですね。感心します。

ナミアゲハやクロアゲハの若令幼虫(黒ちゃん)は鳥の糞に良く
似ていますが、キアゲハの若令幼虫は黒地に白やオレンジの
模様入りで、緑の葉っぱに付いていると即幼虫とわかってしま
います。同じアゲハの仲間なのに何ででしょうねぇ~。
不思議です。

No.2

トリノフンダマシの仲間も、デザインが何タイプかあります。アゲハの仲間もカラフルですね!白が尿酸だとすると、オレンジ(茶)は、ひょっとして植物の種子かもしれません。実際のフンのサイズを越える大きさに成長したら、葉の緑に擬態しているのかも。やはり若齢幼虫のときが見つかりやすく危険なんでしょうね。

キバラモクメキリガは最後に茶色になって木の表面で蛹になります。
何と言っていいか・・・虫すごいです!

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