当麻喜明

やっと見付けた鳥の糞(2)-シロオビと謙虚なオス

2010年8月20日 | 当麻喜明 | Comment0

涼しげな白いクモ@狭山丘陵西北部

今回も本物のフンの話ではなく、フンを擬態しているトリノフンダマシの報告です。暫く観察していましたので、沢山のクモや昆虫が視界を横切りました。ヒトは涼みに来た方と丘陵管理の方で、ふたりだけでした。画像はハエトリクモの仲間でしょう。網を張らず、直接獲物をハンティングする名手です。


Nikon D5000 + TAMRON 60mm F/2 MACRO
& RICOH GRDⅢ


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大切そうに隠しているのは、今日の獲物です。このサイトでの可能な限りの大きさで
雪のように白い涼しげなクモをご鑑賞下さい。


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初確認から、当地では1時間に66mmという豪雨もあり、このクモの安否が気になり
見にいきました。「卵のう」も「トリノフンダマシ」本人も健在で一安心。


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その後、違う場所でも見付けたのですが、こちらは横長の住み家になっていました。
そして何かに気が付きませんか?


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大きな(1.5cmくらい)メスの右上に、ゴミ粒のような謙虚なオスの姿が。


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等倍でトリミングした画像で、メスとオスの大きさの違いを実感して下さい。

クモの仲間はこのような大きさの違いが普通なのです。トリノフンダマシは、
そのなかでも極端な差があるそうです。

メスを尊敬し敬意を証するという精神は私も同感です。

メスのお腹の中を調べると、ほとんどが卵巣なのだそうです。
そうなのか・・・大きさに納得です。


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よく目立つ卵のうのことを「ちょうちん」と称することもあります。
これがなければ私は見付けられませんでした。


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一つの発見で学んだコツや経験が、次の発見につなげてくれることがあります。
シロオビトリノフンダマシも見付けることが出来ました。


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観察中、通り過ぎていった昆虫たち。ハバチの仲間でしょうか・・・

腹の白い部分が何かに寄生されたものでなければいいのですが。


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お馴染み「アカハネナガウンカ」の下の画像をよく見て、足の数を数えてみましょう。
1、2、・・・5,6・・・7!!

7本目は口です。葉に差した口で養分を吸っています。
昼間食事中です。

トリノフンダマシは網に他の昆虫を捕獲し食事をとります。
夜間食事をとるのです。

網は夜張り始め、朝に取り払うのだそうです。大きな網を張るそうで、
昼間残っていたら、すぐ自分がいることを示してしまいます。

網を使わずに獲物を捕獲するクモや、毎日仕掛け直すクモ・・・

私が自然を観察するのは、生き物の行動や気持ちから
自然を見つめる心を、自分に持つためでもあるのです。

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