当麻喜明

やっと見付けた鳥の糞(3)-さまざまな擬態ふたたび

2010年8月20日 | 当麻喜明 | Comment0

 ワレモコウとマメコガネ、まさか擬態? 

「カモフラージュ」という言葉は、手塚治虫の漫画の中で小さいときから知っていました。UFOが周りに雲を発生させて紛れるものでした。変身とか変装とか、私たちも生きてるうえで使うときがありますね。
「嘘をつく人」にはなって欲しくありませんが、尊敬する人を「真似る」のはいいですね!!欽ちゃんの仮装大賞も面白いです。


タイトルの画像は大きくして見ましたか?

マメコガネはクズの葉ばかり食べるのかと思ったら、ワレモコウの花に首をつっこんで
楽しそうでした。まさか飛行中にぶつかった風でもなさそうです。

そして良く観察してみたら、色や大きさが似ていることに気づきました。


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最近私的に面白いトリノフンダマシですが、よく似た「鳥の糞」を見付けました。
腹部背中の左右の渦が本物の糞にもあるようでしょう?

ここまで真似ているとしたら、その背景には彼らの天敵が
「そこまで知っている」ということでもあるのです。


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ジャコウアゲハを擬態していると言われる「アゲハモドキ」です。

鳥の嫌がる毒のあるウマノスズクサ → 幼虫の食草がウマノスズクサ 
→ 鳥に嫌われるジャコウアゲハ → ならばと擬態を選んだアゲハモドキ

こんな図式が擬態の裏にあるようです。ウマノスズクサ自身も独特な植物です。
以前は生薬として人も利用したのですが、肝障害をまねくことがあるらしく
生薬としての利用も希になったそうです。


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クズの葉の上に木の枝がのっています・・・


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これは(クロ)ツマキシャチホコという蛾です。

以前は建物の扉にくっついていたのですが、昼間自然の中ではこんなぐあいです。

丘陵の自然の中で観ると、広い世界と共存している「美しさ」を感じました。
そして生きていくための「デザイン」「仕組み」に心が洗われた気分です。

これは仮装大賞ではなく、「生きていきたい生き物」の現実の戦いなのです。


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アオクサカメムシの緑色。


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これは・・・ギャングを擬態した(?)アオメアブ。


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すこし上品に見えるシオヤアブ。


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今日の観察ではサキグロムシヒキもみつけました。

「擬態」をキーワードに狭山丘陵の自然散策をして
学んだことの「おすそ分け」でした。


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