オナガグモ。マツの葉に擬態していると言われています。しかしこの日の主役はオツネントンボ(越年蜻蛉)でしょう。観察日は5月2日、14時頃でした。これで越冬トンボ3種のうち2種の確認が出来たことになります。ホソミオツネントンボを探していたら、思いがけず発見できた、なんとも奇遇な出会いでした。
SMC PENTAX-FA 1:2.8 100mm MACRO + Pentax K5
さて、オナガグモ。
マツの若葉が散り、蜘蛛の巣に掛かり風に揺れている擬態と言われます。
これは変装して隠れ、獲物を狙うための擬態です。
こちらは隠れるための「逃れる」擬態です。
以前見たホソミオツネントンボも見事な擬態でした。
画像の中にオツネントンボは見つかりましたか?
アシの枯れ葉から身体を少し持ち上げてくれました。
これでわかりましたね!
やっと身体を葉の上に固定しているような、頼りないとまり方でした。
胸部の模様や、翅の斑紋のずれがわかります。
ホソミオツネントンボと区別できたポイントです。
この個体は♂ですから、ホソミなら青い色になっている頃です。
縄張りなど考えたら大瀧さんが見付けたものと同じかもしれません。
さて「逃れる」ための擬態について書きましたが、このシーンのあとカゲロウ(?)は
逃げられたのでしょうか・・・
徘徊性のクモの視界に入ってしまったのでしょうか。
画像をスクロールさせて想像してみてください。
種を残すという自然の摂理から考察すれば、カゲロウなどは「隠れる」を
「数の原理」で克服しているのかもしれません。
オツネントンボとは違った種の保存の仕方もありますね。
アジアイトトンボはわずか3cmという「小さい」利点を持っています。
そしてさらに小さな「いのち」を食べています。
ホウチャクソウ。
緑から白へのグラデーションが繊細な控えめな美しさの花を付けていました。
私には葉に擬態したような緑の花というのが何とも不思議です。
狭山丘陵のオツネントンボ、繁殖期でも雌雄が枯れ葉の色をしたトンボ。
これでお互い出会えるのだから、強い「きずな」のトンボなのでしょうね。
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