当麻喜明

立春のフユシャクたち

2012年2月 6日 | 当麻喜明 | Comment[2]

t01.JPG 2012.2.2 20h30m

3日が節分です。暦は立春を過ぎました。総じてフユシャクたちの生活も折り返し地点になったでしょうか。私の場合、2011年のシーズンはクロスジフユエダシャクに始まり、現在これからピークになるというシロフフユエダシャクが観察され始めました。きれいな蛾ですよ。

Nikon D300 & Lumix G2 & Ricoh GRDⅢ



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シロフフユエダシャク、羽化不全が多いと言われる本個体から考えると、
特に上の個体はきれいな状態だと思います。


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全体的に羽化不全が目立ちます。
同じ木に♀がいて、出会えることができるなら翅の必要はないかも知れません。
この同種に♂の羽化不全が目立つのは、もしや進化の必然なのかも知れません。


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このウスバフユシャクの模様は明瞭です。ウスバやウスモンフユシャクは
薄く不明瞭になった個体が多いです。


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高い幹の上に、イチモジフユナミシャク。ピークを過ぎたといいますが、
耐えて耐えて命をつないでいるところです。


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このチャバネフユエダシャクも長命です。
高い梢でいったん行方不明な時期もありましたが、一日数cmの
ウォーキングのみで平凡に生きているようです。


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シモフリトゲエダシャクが見られたのは2月2日、節分一日前でした。
小さな翅を持ち大きなお腹がメタボチック、太っ腹母さんの素質。


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控えめで謙虚なシモフリの♂。
この雌雄はサクラの幹の反対の位置のままで一日過ごしたようです。


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翌日の夜の観察でビックカップルが誕生していました。
多分、前日近くまで接近していた個体同士だと思います。

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シモフリトゲエダシャクの接合体。
じっと動かず、威風堂々の貫禄がありました。


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横から観察。そして・・・


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クロテンフユシャクが2頭いるのですが・・・


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少し前、わずかな時間のみ翅を立てていましたが、ピントをみるライトで
やはりすぐに姿勢を変えました。


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このスタイルはメイトガードという行動のいっかんです。
シモフリと違って、♀は♂の翅の下にすっぽり隠れるデザインです。


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見せてもらえぬのなら、なおさら観察したくなります。
茶色いマントの下に、しっかり護られたクロ子。


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上からのぞき込むと・・・

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つぶらなクロ子の瞳が、怯えたように青く光りました。


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陽は暮れて月が高く昇り、森の昆虫たちだけの時間が過ぎていきます。

Comments [2]

No.1

次々に出てきますね。
これは嵌まってしまいますね。
また、近々お邪魔しようと思います。

少しずつ観察例が増えてくると「見えてくる!!」のでしょうか。林縁の環境なら、何処にでも生きている生き物なんでしょうね。私の観察地にはセンターがあって指導の方は親切な方ばかりです。いつも勉強させてもらっています。私も見付けたら報告するようにしています。先日、彩湖に行ったのですが、思わずサクラの古木を探してしまいました。

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