仕事帰りにいつもの観察地に寄ってみました。毎回新鮮な気持ちになり、新しい何かの発見があるので「自然観察は面白いなあ・・・」と感じる毎日が続いています。天気がもった一日で、今日の夕焼けを予感させるアジアイトトンボの紅の色がきれいでした。そして黄昏飛行といわれるトンボ行動の、ほんの少しの知識を得ることが出来ました。
PENTAX K7 + DA 1:4-5.6 50-200mm ED & Sony DSC-H10
オスのアジアイトトンボも繊細で美しいイトトンボです。
羽化の時、わずかに翅の乾きに失敗したのか、後翅が丸くなっていましたが
ホバリングも上手に出来ました。
顔をしっかり見せてくれたマユタテアカネ・・・
オス特徴の副性器が腹部に見えます。
しかし今日の主役は、18時を過ぎた頃から登場しました。
最初の一頭は池から上昇したのか、林縁に潜んでいたのか、他から飛来したのか
確かめる余裕はありませんでした。
黄昏に向かう空の一部がちぎれてトンボが涌いてきたような印象でした。
大きさならコオニヤンマくらいのトンボたちが+10ほどは集まってきたでしょうか。
18時07分頃の状況です。
翅の先端部には縁紋があるものもいました。腹部はくびれて腹端は太い特徴がありました。
18時15分くらいから(私の眼が慣れたのでしょうか)翅端が黒ずんだ個体が増え始めました。
腹部はわずかに太い感じで明らかに翅端は黒いのです。
前出の種にこのタイプが混ざってきたわけですから、空はけっこう賑やかになりました。
そして変わった色調のトンボが混ざりはじめました・・・
観察を続けていたら、翅の根元の茶色い個体が混ざっていることに気が付きました。
18時30分頃の状況です。
これらのタイプのトンボたちは大きさは、ほぼ中型のヤンマクラスです。
茶色いトンボは異色なミスマッチな色合いなのですが識別は容易でした。
少し日がかげった青さの空に異様なコントラストを持つトンボたち。
薄青に茶色い色調を、こんなに美しいと感じたことがこれまであったでしょうか・・・
ここでマルタンヤンマの羽化は(羽化殻の専門の方の同定で)確認していたので
マルタンヤンマと考えてよさそうです。
その他の個体は何だったのでしょう・・・
この日の日没時間は19時でした。
18時50分くらいから増え始めたアブラコウモリ?が一頭、また一頭と数を増すごとに
この黄昏飛行は徐々に終宴を迎えていくようでした。
また丘陵の自然は私に面白いドラマを学ばせてくれました。
この湿地の上空の主役たちは、こんな面白い生態を、ずっと前から延々と続けていたのですね。
明け方にもある「黄昏飛行」(あかつき飛行?)もいつか観察しなければいけません。
40年前から知っていれば・・・
私もトンボ博士になれたのに。
Comments [2]
No.1小手中1年生徒さん
このページは初めて見ました。先生らしくてとても良いと思います。
うちでも昆虫図鑑を開いて、トンボのことを調べてみようと思います。
No.2tomaさん
今もこの日どんなトンボが飛んでいたかを調べています。マルタンヤンマやヤブヤンマが混ざっていたことに、いま気づきました。日記は書いていますか?
後でふと疑問が解けたときでも、疑問に思った時の気持ちを振り返るのは大切だと思います。
私も負けないようにトンボを勉強します!!
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