当麻喜明

狭山丘陵の空の深さ-日暈・オツネン・K5

2011年5月16日 | 当麻喜明 | Comment[4]

001.JPG 2011.5.15 kyuryou ni higasa

28mmレンズで撮した15日の日暈。
35mmフィルムの画角で垂直方向
45°が撮し込まれています。この光のサークルの輪は太陽中心に半径22°なので、すっぽり収まります。小さな昆虫を探す目になって下ばかり見ていると、空の出来事に気が付かないことがあります。

Ricoh GRDⅢ & SMC PENTAX-FA 1:2.8 100mm MACRO + K5


002.JPG


こんな巻雲が太陽方向に拡がっていくのを見たら、
大気光学現象への期待が高まります。


003.JPG


太陽から22°離れた辺りの雲に弧をを描いて彩りが現れました。
わくわくする現象の始まりです。


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ジグソーパズルが埋まっていくように、空に薄い雲が集結して来てくれました。


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やがて半径22°の、光の輪がつながりました。
地上では少し風もありましたが、上空では穏やかな空気のクッションに
氷晶が静かに浮かんでいる状態が出来ていました。

後で気が付いたのですが、Pentax K5 にあるデジタルフィルターの機能を使って
青と赤を「色抽出」で高めると、暈のコントラストが上がります。


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さて同行の大瀧さんが狙っているものは・・・


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わずか4cm程の、枯れ葉色の目立たないトンボです。
越冬できるというだけでも、尊敬して会いたかった「あこがれのトンボ」でした。
大瀧さんのコラムで雌雄の区別がわかります。


008.jpg


これは8枚の連写した画像を、月面の天体写真などで使っている「RegiStax」という
ソフトで合成し処理したものです。

図鑑や識別用に鮮明感を高めました。


009.JPG


デジタル画像だと強調処理が比較的楽に出来ますが、人間の目にはそこまでの
能力はありません。かつ必要ないかもしれません。


010.JPG


威厳をも感じさせる、空の深くで起こる現象や尊敬すべき昆虫たちは
ときにソフトフォーカスや、かつてのフィルム時代の描写が
好ましいことがあるからです。

Comments [4]

No.1

オツネントンボの頭の部分をきれいに拡大していてくっきりと眼球が見てとれます。
僕もオツネントンボは撮ったことがあるのですが、あそこまできれいにピントがあってないです。
ソフトを合成するのはすごくいい考えだと思いました。
暈もきれいな円形ですね。

No.2

天体写真での月面処理を応用しました。クレーターをくっきり撮し込むような方法です。しかしシワなどが強調され、オツネントンボが喜んでくれるかはわかりません。キョロちゃんさんの写真を時々拝見しますが、私の中学時代と比べたら100,000,000倍位上手です。
またビデオ画像から写真をコマで切り取る方法も巧ですね!!

http://mtana2.exblog.jp/

このサイトの鳥蝶ビデスコさんは同じ方法で撮影されています。参考にしてみて下さい。

No.3

逆虹?とでもいうのですか?5/31の気象現象は・・^^;
ご覧になられて撮られてるかな~って遊びに来ました(笑)

最近というか今年に入り月・太陽・雲などの色々な空の表情が
見られていますね!

No.4

みことさんも観察されていたのですね!逆虹とも言うそうですよ。虹とは反対のアールを描いていますね。急いで速報を書きましたのでご覧下さい。最新コラム最後の画像は1時10分撮影です。美しかったですよ!みことさんは何時くらいの観察だったでしょう。一部始終だったら羨ましいです。

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