当麻喜明

ホワイトバックの蛾たちーヒメクロイラガ

2015年9月15日 | 当麻喜明 | Comment0

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ホワイトバックというのは、コンビニの壁や白いゴミ箱の上なんですが、そんなところで見る蛾は、けっこう標本写真のように緻密な特徴を伝えてくれます。9月14日の報告です。

Pentax K3 + SMC PENTAX-DFA MACRO 1:2.8 100mm WR



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ヒメクロイラガ。ずいぶんあっさりした名前ですが、実に
ユニークな蛾でした。


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白い谷間は、コンビニのゴミボックスです。私が不自由に撮影して
いると、どかしましょうかと、心配してもらうこともあります。


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翅の模様は単調ですが、顔から突き出た下唇鬚(かしんしゅ)
には、ちょっとびっくりです。(ユーモラスでもあります。)


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実は13日の早朝にも、コンビニの扉ガラスで会っていました。
特徴を比べると、別の個体のように見えます。


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もし、翅が枯葉のような模様なら、葉の「柄」のような擬態とも
考えられますが、そうではないようです。謎ですね!

ATSさんから丁寧な解説を頂きました。
ヒメクロイラガの鼻先のブラシはテングチョウの「テング鼻」と
同じで下唇鬚(カシンシュ)ですね。パルピ(Palpi)とも呼ばれ
ます。役割は種によっても異なるようですが、一般には触角のよう
に匂いを感じたり口吻の掃除に使うなどと言われています。
イラガは口吻が退化しているため、掃除の必要はないので匂いを
感じているのでしょうか?以上文章を引用させていただきました。


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ゴミ箱の上には、キボシカミキリのテリトリーもありました。


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でも黄色といったら、アオバシャチホコの黄色も目立ちます。


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警戒色に近い黄色は、ハチに似せたりする擬態の定番ですが、
アオバシャチホコの場合は、「おしゃれ」なんでしょうか。


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ハガタエグリシャチホコの模様は考えすぎて、なにがなんだか
ごちゃごちゃで、わけがわからなくなった絵のようです。


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アオアツバ、ウスキミスジアツバ。少し汚れたホワイトバック。


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ここは綺麗なホワイトバック。ヒメシロモンドクガとトリバガの
仲間。ヒメシロモンドクガといっても、毒はないそうです。


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ヒメシロモンドクガ、クロマダライラガ。種は違いますが背の
高い兄さんと、いたずらっ子の弟みたいに見えます。


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モンクロベニコケガ、オオベニヘリコケガ。幼虫の食餌植物は、
地衣類です。胸部裏の二つの黒点模様が「目」みたいで、
ミニ人面蛾と呼んでみたいです。


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フタテンシロカギバ。カギバの一般的なデザインとは離れて
います。シンプルですが美しいですね。


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マエキカギバ。カギバのデザインというのは、こんな翅です。


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クロホウジャク。体色に似た場所にとまるのかな。


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ヤママユ。多分♀と♂のよう。


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ずいぶん色合いが違うものですね。くっきりした目玉模様なら
こっちの♂かな。モジホコリみたいなデザインです。


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