ホワイトバックというのは、コンビニの壁や白いゴミ箱の上なんですが、そんなところで見る蛾は、けっこう標本写真のように緻密な特徴を伝えてくれます。9月14日の報告です。
Pentax K3 + SMC PENTAX-DFA MACRO 1:2.8 100mm WR
ヒメクロイラガ。ずいぶんあっさりした名前ですが、実に
ユニークな蛾でした。
白い谷間は、コンビニのゴミボックスです。私が不自由に撮影して
いると、どかしましょうかと、心配してもらうこともあります。
翅の模様は単調ですが、顔から突き出た下唇鬚(かしんしゅ)
には、ちょっとびっくりです。(ユーモラスでもあります。)
実は13日の早朝にも、コンビニの扉ガラスで会っていました。
特徴を比べると、別の個体のように見えます。
もし、翅が枯葉のような模様なら、葉の「柄」のような擬態とも
考えられますが、そうではないようです。謎ですね!
ATSさんから丁寧な解説を頂きました。
ヒメクロイラガの鼻先のブラシはテングチョウの「テング鼻」と
同じで下唇鬚(カシンシュ)ですね。パルピ(Palpi)とも呼ばれ
ます。役割は種によっても異なるようですが、一般には触角のよう
に匂いを感じたり口吻の掃除に使うなどと言われています。
イラガは口吻が退化しているため、掃除の必要はないので匂いを
感じているのでしょうか?以上文章を引用させていただきました。
ゴミ箱の上には、キボシカミキリのテリトリーもありました。
でも黄色といったら、アオバシャチホコの黄色も目立ちます。
警戒色に近い黄色は、ハチに似せたりする擬態の定番ですが、
アオバシャチホコの場合は、「おしゃれ」なんでしょうか。
ハガタエグリシャチホコの模様は考えすぎて、なにがなんだか
ごちゃごちゃで、わけがわからなくなった絵のようです。
アオアツバ、ウスキミスジアツバ。少し汚れたホワイトバック。
ここは綺麗なホワイトバック。ヒメシロモンドクガとトリバガの
仲間。ヒメシロモンドクガといっても、毒はないそうです。
ヒメシロモンドクガ、クロマダライラガ。種は違いますが背の
高い兄さんと、いたずらっ子の弟みたいに見えます。
モンクロベニコケガ、オオベニヘリコケガ。幼虫の食餌植物は、
地衣類です。胸部裏の二つの黒点模様が「目」みたいで、
ミニ人面蛾と呼んでみたいです。
フタテンシロカギバ。カギバの一般的なデザインとは離れて
います。シンプルですが美しいですね。
マエキカギバ。カギバのデザインというのは、こんな翅です。
クロホウジャク。体色に似た場所にとまるのかな。
ヤママユ。多分♀と♂のよう。
ずいぶん色合いが違うものですね。くっきりした目玉模様なら
こっちの♂かな。モジホコリみたいなデザインです。
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