当麻喜明

淡い橙色の可憐なトンボ-ニホンカワトンボ

2010年5月 7日 | 当麻喜明 | Comment0

モズのはやにえ@入間郡の水田にて

水田わきの小川に「モズのはやにえ」を見付けました。身体から卵巣が出ているので一ヶ月以上は前のものらしいことがわかります。図鑑写真風にすると、だれも拡大クリックをしてくれないかも知れないので、淡く綺麗な一枚に仕上げました。

Sony Cyber-shot DSC-F828 &
TAMRON SP 70-200 F2.8 + PENTAX K7


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小川にはハナダイコン、すっかり春の風景に定着した帰化植物です。
私たち共通の友人K氏といっしょに自然散策を楽しみました。

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愛嬌のある美しい羽を持ったイトトンボに出会いました。よく調べてみると古い資料からは
「オオカワトンボ」、最近のものから「ニホンカワトンボ」だとわかりました。

翅の色に橙色や付け根が透けたもの、無色のものなど3タイプ、オスの赤い斑紋にメスの白い斑紋など、また成熟した個体の粉を吹いた腹部など別種と思うくらいのバリエーションが存在します。
ここにはすべてのタイプが生活しているようで、学会でも議論した名残を感じます。

-将来明確に解明されるまで、暫定的に3亜種として扱っておきます。 
1999年6月 「トンボのすべて」 井上 清、谷 幸三 著 トンボ出版 より-

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オスのニホンカワトンボ、留まり直した直後の羽をたたむ前です。

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メスのニホンカワトンボ、白い斑紋や尾部の下附属部などでわかります。ひ弱そうな印象の
カワトンボですが、肉食で前4本の足を網状にたたみ飛行し小さな羽虫を捕らえます。
足には羽虫を逃がすまいと根性の産毛が生えています。

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こちらもメスのニホンカワトンボ。分類上の名称は「ニホンカワトンボ」に統合されました。

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とても大きなガガンボだったので撮しておきましたが、後で調べたら
日本最大級のマダラガガンボと知り、よい記録となりました。
ガガンボの名はガ(蚊)のボ(母)という意味です。

今度の日曜日は(母の日)マザーズデイでしたね。

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赤い葉で光合成をする「アカメガシワ」です。よく観察するとここにも生き物がいます。

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ヤサガタアシナガグモらしい蜘蛛が春芽のようにくっついていました。この蜘蛛は、
小川の水面に水平な巣を張り、カゲロウなどを狙っているアシナガグモのうち
水田環境に多い種類です。

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水田ではダイサギがドジョウらしきものを狙っています。

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別の画像には足に白いテープのようなものが見えていました。どこかで調査のための
バンディングがされたダイサギかも知れません。

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木々にも花が咲いていました。

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再びカワトンボ。ニシキギの花と一緒です。

大瀧さんとは図鑑写真だけでなく、環境の中の生活ぶりや生き物の連鎖がわかる画像を
求めています。自然の生き物は、小さくても自然の一部として撮すとたいへん似合います。

大瀧さんのつくってくれた観測室も、家の裏の雑木林とたいへん良く同化しています。

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