粘菌に関心があるのは私ばかりではなく、このアリにとっても同じようです。実際、粘菌を見ていてアリには何度も遭遇しました。お互いメリットがあるんでしょうね。
Pentax K-3 & Olympus OM-D EM-5
変形体が子実体に変化した直後のムラサキホコリ系の粘菌。
私は粘菌観察中に粘菌固有の臭気を感じたことはありません。
キノコにある、虫を呼ぶような独特な匂いのことです。
しかし、アリは明らかにムラサキホコリに関心を持って集合です。
胞子によほど魅力があるんでしょうね!
少し考えると、伐採直後の木材は、アリが巣にするのも硬くて
無理です。菌類や粘菌が材を柔らかくしてやっと巣がつくれた
のです。アリが胞子を欲しいのなら、衣食住のうち食と住を
粘菌が提供したことになります。小さな生態系の重鎮ですね!
こちらは、子実体に変化したばかりのサビムラサキホコリかな。
白雪姫に出てくる小人たちの行進みたいです。
雰囲気はコムラサキホコリのようです。
胞子が出て行くと、空っぽの子のうのスポンジが綺麗です。
こちらはウツボホコリ?
旬を過ぎた粘菌で、胞子まみれになった姿にガッカリすること
もありますが、こんなんなら飾って置きたいですね。
これを見つけたときはビックリしました。いつもの蛾を観察
するポイントの、クルマを停めたすぐ側の切り株です。
子のうがあまりに長く、折れ曲がったように被さっていました。
本来垂直の壁で子実体に変われば、長い濡れ髪のように垂れ
下がったのでしょう。ヤリミダレホコリですね。
7月13日に見つけ、翌14日にはこんな姿になっていました。
もう、すっかり胞子まみれ。でも見栄えではありません。
命が繋げられればいいのですから。
7月21日、近くでまたヤリミダレホコリを見つけました。
すっきりした姿勢のもありました。ブリッジ型です。
ヤリミダレホコリの「ミダレ」が「乱れ髪」なら
いいネーミングです。となりにカミキリがやってきました。
このカミキリにとって粘菌は、始めに示したアリほどの関心は
ないようでした。虫にも言い分があるのでしょう。
Comments [2]
No.1吉田 隆介さん
甲虫や、ある国では食べる習慣があると記事にはありましたが、アリと粘菌の関係は初めて聞きました。
今後の探索では少し気をつけて見てみます!!!
tomaさんから 吉田 隆介さんへの返信
かなり興味深々みたいでしたよ。
きっと淡白な味かもしれませんが、発生(?)のためのエネルギーを胞子は持っているのでアリにはご馳走かもしれません。
2種類くらいのアリとのツーショットを記録しています。
粘菌視線をもって毎日観察していると、自然とは奥の深い意味深い世界だと感じるようになりました。気温や湿度といった大気まで粘菌の生き方でつながるのですから、小さくて大きいのが粘菌ですね!
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