双眼実体顕微鏡があると、小さな化石を詳細に観察出来ます。手のひらに乗る、ほぼDVDライブラリーサイズの化石箱に先カンブリア紀・古生代から新生代まで15種の化石がセットされています。
Sony NEX-5ND
東京サイエンスの「化石標本15種」は、小さなセンスの良い箱に
先カンブリア時代から新生代までの化石が収められています。
眺めていると、とてもロマンを感じます。
新生代のサメの歯と琥珀。
かへい石(ヌンムリテス)は新生代第三期の短い期間のみの生き物で
内部は不定形の個室で仕切られ、それらを繋ぐ管構造があるそう
です。資料はちょうど1円玉くらいの大きさです。
中生代なら代表はアンモナイト。
不明恐竜の骨。標本の解説には、アメリカ西部ジュラ紀のもので
集団生活をしていた草食恐竜のものだろうと記されていました。
表面の突起から、ある種の恐竜の卵殻化石だとわかります。
珪化木。宮沢賢治記念館のベランダには記念館建設中発掘された
巨大な珪化木が展示されています。
古生代の化石から一部紹介、四射サンゴ。
腕足(わんそく)類化石。二枚貝とは、全く違う生物種です。
ストロマトライトと縞状(しまじょう)鉄鉱層。
私たちの地球で生物化石といえば、このあたりが最古のものと考え
られます。ストロマトライトが古生代の海で光合成を行い、余剰で
出た酸素が、還元性の海で溶けていた鉄イオンを酸化沈降させて
鉱床(生物起源の)になりました。
フズリナ。石灰岩の中に容易に見つかることもある、古生代の
代表的な生き物。一億年も進化をしたのに古生代末に完全絶滅
に至りました。どんなドラマがあったのだろう・・・
化石と言えば貴重な、めったにないものと思っていた私は、多分
中学時代の理科室の標本箱に、ぎっしりフズリナの付いた石灰岩を
見て、唖然とした記憶があります。
古生代の有名化石、三葉虫。私の資料からは、カブトガニのような
姿が想像できませんでした。
この化石をどんな風に見立てたらよいのか、知識がなかったので
思い切って東京サイエンスに問い合わせてみました。
早々に会社よりお返事を頂き、私の画像に説明を加え解説していた
だきました。防御態勢を取り丸くなった(ダンゴ虫のような状態)
になって化石になったものとのことでした。丁寧な解説を返信して
くれた東京サイエンス(U氏)に感謝いたします。
教科書的ではない姿ですが、この個体は数億年前は確かに生存し、
ある事情により警戒し化石となり、今私の手の中にあるのです。
これはU氏の図に、簡単な図形を加えてみたものです。
小さな化石のセットですが、たまに双眼実体顕微鏡のステージに
乗せて楽しんでいます。箱詰めされた地球の歴史です。
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