2002年の春と、2007年の秋に「蛙のゴム靴」の石彫を訪れました。この石彫は、岩手県花巻市に「風の又三郎(共同製作)」や「よたかの星」の像を製作されている栗原俊明氏によってつくられました。友人である氏の作品で前作コラムを補足してみたいと思います。
Pentax *ist D
雲の台の上でユーモアのある像が、今でも笑っているでしょう。
日光杉並木公園は上今市駅近くから入れます。
2002年5月、お披露目の展示会に行きました。
製作の主、栗原さんとは1980年はじめの頃、氏が宮沢賢治記念館に
「よたかの星」を製作する頃知り合いました。
公園は親水公園の形態です。
水車や取水の池や、借景として水田地帯がすぐ近くです。
まさに蛙の故郷、カエルの暮らす自然環境です。
遠くには日光の山並みが望めます。
ちょっと広い空間に「蛙のゴム靴」の像はあります。
物語では、はじめ友人同士の蛙が「雲見」を仲良くしています。
自慢のゴムの長靴を履いた蛙が「いいなあ、雲はいいなあ」なんて
空を見ている感じです。
やがて悲劇的な友情に変化するのですが、まだ友を信じている
のどかな「カン蛙」の姿です。
栗原さんはその後も多くの石彫を、宮沢賢治関係だけでもつくられています。
花巻市にある林風舎の馬の頭部の像も氏の作品です。
実は私の家のお墓も栗原さんにつくっていただきました!!
空の良く見えるところにあります。
Comments [2]
No.1m.tadaさん
「蛙のゴム靴」のお話は初めて知りました。栗原氏のカン蛙くんは
ポーズと表情がいいですね! 昨年、輪王寺に行きましたが、日光にこんな公園があるとはこれまた知りませんでした。いつかカン蛙くんに会いに行きたいものです。
こんな田舎町にも長岡輝子さんが来て下さって、岩手弁で賢治の作品を朗読してくださったことがあります。会場は笑い声が響きました。長岡さんは岩手弁で朗読して、作品をそのままに理解してもらえたことはめずらしいと大変喜んでくださったことを思い出しました。私も岩手弁はすべてわかりました。東北弁に慣れた証拠ですね。賢治作品は岩手弁で聞くべきです!!
tomaさんから m.tadaさんへの返信
今日は風が強く雲は飛ぶように流れています。こんな日は「雲見」日和ではありません。レコードですが賢治童話を長岡輝子さん、米倉斉
加年さん、宇野重吉さんが朗読しているものがあります。発音された言葉には貴重な魅力があります。
賢治さんの言葉遣いにも独特な魅力があり、それを東北の方が朗読されたら、さらに世界が拡がりそうですね。
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