前回コラムからの続きです。去年は外側からネットにしがみついたオニヤンマを見ましたが、今回は内側に入り込んだヤンマです。ファンの多い美しいトンボで私は日本の水冷戦闘機「隼」を連想します。本題に入る前に報告したいと思います。本題はかなり面白い昆虫の生態です。けっして目をそらせず見てください・・・
Sony DSC-H10 + Pentax K7 & TAMRON SP70-200 F2.8
困惑している彼を、早く大空に返してやりたかったのですが良い方法が思いつきません。
その間に「環天頂アーク」は見えているし私は上と下の観察に大忙しです。
しばらくして、なんとかすき間から出ていってくれました。
実は朝からイチモンジカメノコハムシの幼虫を観察しようと
「狭山丘陵いきものふれあいの里センター」通称「いきふれ」の雑木林を歩いていました。
最初の興味ある対象はウシカメムシです。私と同じ時間に仕事開始でしょうか。
まだ羽はたたみきれていません。
今日の主役イチモンジカメノコハムシの幼虫です。
地味な冠を付けています。姿はトゲのある幼虫の様にみえます。
これが生まれながらのスタイルなら「なるほどなあ・・・」くらいの印象なのですが・・・
なんと地味な冠は自らの脱皮カスに付けた、自分のフンなのです。
角のように見えるのが冠の素材・・・自らのフンです。
脱皮殻を大切に背負っているのは、いいとして(ヒトのエチケット・常識からして)
フンを貼り付けていくというのはいかがでしょうか・・・
鳥に対して「私はあなたの餌ではない!!糞よ!!」と擬態しているのでしょうか。
他の昆虫に対して針のように威嚇するのでしょうか・・・
不思議な生態のために、ヒトの自然カメラマンには格好のモデルになってしまいます。
成虫になったイチモンジカメノコハムシの最後の脱皮殻です。
大切にしていた冠はあっさり捨てられていました。
これも脱皮殻のようです。あるいはサナギだったかもしれません。
近くにいた成虫です。少しふにゃふにゃしていたので羽化直後かも知れません。
最後はギンメッキゴミグモです。
美しい蜘蛛ですが「ゴミグモ」と言います。イチモンジカメノコハムシの地味な冠を
実は「糞冠」と言います。
ヘクソカズラという植物もあります。
自分が命名の神様だったら、真っ先にかわいい名前に換えてあげるのに・・・
コメントする