当麻喜明

二夜連続の天体観望-冬の散開星団・球状星団etc

2010年12月 5日 | 当麻喜明 | Comment0

地球照の月/2010.12.3

金曜、土曜と週末が晴れたので天体観望を楽しみました。高感度ノイズの少ないデジタル一眼で散開星団が、所沢でも意外に楽しめそうなので撮影もしてみました。「おおいぬ座」から「獅子座」にかけては楽しめる星雲・星団が多く、明け方までの南の空を記録してみました。
まずは3日の美しい地球照から、スペーストラベルの出発です。

PENTAX 100EDUF + BORG 101ED F4EDレデューサーDG & Nikon D5000 & BITRUN BJ41L etc


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3日(月齢27.3)と4日(月齢28.3)の月。

5日のさらに細い月も並べたかったのですが、いつも我が家では
この辺が観測限界です。


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金星は、月が太陽に照らされて満ち欠けをするのと同じ理由で満ち欠けをします。
日本の探査機「あかつき」接近中。


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3日早朝の(上から)土星、月、スピカ、金星の並びは興味深かったです。
惑星と衛星と恒星の「直角三角形」です。


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おおいぬ座の東には面白い天体があります。恒星状にも見えるNGC2362です。
少し拡大してみましょう・・・


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おおいぬ座の4等星(τ タウ星)を中心に、60近い星々が取り囲むように
見えています。

逆三角形に並んだ星々の美しさときたら・・・
面白い球状星団のような散開星団です。


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M67です。全体に淡く拡がった散開星団です。上品な輝きです。
うみへび座の頭部と蟹座の間に集まった天体です。


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ふたたび南に下がったところにはM93が位置しています。
小さくも凝縮感あります。


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今度はまた頭上に移動して、明るくまばらに拡がったM44です。
空の暗いところだと肉眼でも確認は容易です。
プレセペ星団と呼ばれ、全体の光度は3等にもなります。

このくらい所沢で肉眼で確認できればいいのですが・・・


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さて全天で最長の長さの「うみへび座」、そのα星の「アルファルド」です。

去年NHKのドラマで ふたつのスピカというのがありました。

題名の「ふたつのスピカ」や「アルファルド」など、面白い星や星座の
エピソードが紹介されていました。


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アルクトゥールス撮影中に面白い機影が写りました。

撮影直後のモニターで気が付き、撮影を続けた後、合成処理しました。
移動や輝き方から「人工衛星」だと思います。


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M104「ソンブレロ銀河」撮影中にも機影が写りました。
こちらは点滅光の様子から航空機だと思われます。

ソンブレロ銀河はスピカの西で「からす座」の上部です。


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M61、こちらも銀河です。おとめ座銀河団の中で明るく、メシエナンバーを持つ
銀河です。2本の星々の腕が美しく個性的な銀河です。


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M53という「球状星団」です。球状の星の密集感は少ないですが
私たちの銀河の周りに、飛び散った水滴(星塊)のように存在します。


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最後はいかにも球状星団らしいM3で締めくくり。

後半はモノクロ撮影で紹介しました。

後日同じ機材で撮したカラーフィルターの色情報を重ね、カラー化することが出来ます。
「昔の映画のデジタル処理によるカラー化」と似た後処理です。

天体撮影の趣味の、面白い展開に眼がモノクロ(白黒)です。


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