当麻喜明

雑木林が働いていたころークリストフコトラカミキリ

2016年4月18日 | 当麻喜明 | Comment0

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私の自宅は狭山丘陵の尾根のひとつにあります。かつて家の前は畑と田んぼ、小川がありました。裏山は畑やお茶畑を通って雑木林も狭山湖まで続いていました。椿峰と言う人はおらず、高峰と呼んでいました。

Pentax K-3 & Olympus OM-D E-M1


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この辺りの雑木林からは、畑の堆肥用落ち葉や、生活に必要な
燃料としての薪供給がされていました。


このクヌギの年輪は70ほどを数えます。終戦の燃料難のとき切り
出された親木から、ひこばえが育ったものです。森が管理されて
いれば、15-16m位成長したら切り出しました。


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薪になるクヌギの切り口からは、特有の匂いが出ています。
新鮮な伐採木に集まる虫がいます。


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14日、初見のカミキリ。いつものネット図鑑では同定出来ま
せんでした。お尋ねしていたHirokouさんから御返事を頂きました・・・
「カミキリムシはクリストフコトラカミキリですね。
私は撮ったことがないので羨ましい!!」


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クリストフコトラカミキリと言うんですね!足早に徘徊し、出会い
がしらにぶつかった相手と、パッとペアになりました。


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新鮮で匂いのする薪場が、ちょうどよい彼らの社交場になるんだ。
伐採木がないと、出会いのチャンスは減るでしょう。
(よく裏山で、命を繋いでいてくれたなあ!)


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この薪がこのままあって、来年も少し萌芽更新を繋いでいけば
クリストフコトラカミキリにずっと会えますね!


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日当たりがいいこの場所には、ネコハエトリやクロヤマアリ、
アリ似のクモも来ていました。


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さらに、ビロードツリアブも。木の周りって暖かいんだな。


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すこし暗い林内にはヤハズカミキリがいました。矢筈(ヤハズ)
とは、弓矢を玄に引っ掛けるタカの翅の部分のことです。
かっこいいのにヤハズカミキリは、いつもだいたい落ち込んだ
表情です。


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狭山丘陵は、必要があって人が里山として残してきた歴史があり
ます。森を丁寧に管理していけば、今でも丘陵は生物多様性の森
という宝箱のふたを、開いてくれるんですね!


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