当麻喜明

新所沢「スワン」での特別な一日

2017年7月 3日 | 当麻喜明 | Comment0

001.JPG 2017.7.1 taisethu na hon

6月18日、スペシャルなライブに招待されました。高木宏真さんを先生として、ご活躍されているジャズ奏者の方々が新所沢「スワン」でジャムセッションを開いたのです。スワンとの繋がりは私個人にもありました。

Ricoh GRDⅣ


002.JPG

003.JPG

「おれたちのジャズ狂青春期」 ジャズ喫茶誕生物語 
ジャテック・バード編 は私の大切な蔵書です。
 

004.JPG

005.JPG

私がこの本を手にしたのは、1991年のこと。スワンが所沢駅前の
仮店舗から、新所沢に移るころでした。西所沢の五差路の交差点に
あった「素顔舎」という古本屋の主人、草薙実氏に紹介されて入手
しました。既に店じまいした素顔舎のことを、思い出そうとして
「草薙 素顔舎 古本 西所沢」で検索するも、ネットから情報を
得ることは出来ませんでした。

私の記憶に寄れば、月1回、常連客が男はお酒を、女性は御摘みを
持ち寄って店に集まり、店主からは話題の作者や、音楽家を紹介
され、誰とも隔てのない自由な付き合いの場が提供された、大人の
知的サロンといった雰囲気でした。

時々ジャズは教材となり、スワンでオフ会が開かれました。

岡田酔庵マスターが書かれていた「今でもスモール・ウェスが耳を
かすめる」の一文は、所沢とジャズの特異なかかわりや、進駐軍兵
やベトナム戦争、人種差別などのくだりが感動で、私は教員時代に
ウェス・モンゴメリーのギターと共に授業に起こし朗読しました。


006.jpg

先代のママがお店にいた頃も、時々お店には通っていました。
仲間と「狭山丘陵四季物語」大月書店 1991年 発行のときは
プレゼントしました。お客さんが少ないときは、レコードの
リクエストをして頂きました。

新しいスワンには長い長いブランクの後、昨年、元同僚の音楽の
先生と訪ねました。このときはウェス・モンゴメリーをかけて
頂き、二杯のコーヒーを飲みつなぎながら近況を語り合えました。

そして二度目の来店は、かなりスペシャルな招待を受けました。
高木宏真さんをリーダーにした、ジャムセッションです。


007.JPG

008.JPG

009.JPG

私の同級生に、アンディー 石川というA.サックス奏者がいます。
彼は今回のジャムセッションに、アクセサリーを付けて参加です。


19691522_761025600736151_1907360831_n.png

こんな企てが、教え子の編み物作家によって実現できました。


010.JPG

011.JPG

012.JPG

この日、セッションを待つ石川君は、ビンテージなサックス
持ち込みました。1954年から、1965年の大きなマイナーチェンジ
を経て1973年まで作り続けられた

「セルマー アメセル マーク6」。


013.JPG

私たちのカレーライスの向こうで、


014.JPG

015.JPG

016.JPG

アンディーさんたちのセッションが始まりました。


017.JPG

お客さん達も、みなジャズ奏者です。


018.JPG

至福の同級生・ジャズマン「アンディー 石川」。


019.JPG

020.jpg

これが、これから始まる今日のプログラムです。実は、この日の
セッションは高木さんを慕うメンバーが、いつものプロの仕事では
なく、自分たちで演奏曲を選び、その場で組まれたメンバーで
行うものでした。だからステージと観客の隔てがなく、この日の
掛かりはメンバーの割り勘という、演奏者のための、自らの勉強を
かねた場だったのです。


021.JPG

022.JPG

次のアンディーの出番は、若いサックス奏者とデュエットです。
初めて組む仲間で、演奏の前に打ち合わせをします。


023.JPG

サックスの吹き口が左に傾くので、今度はコサージュを右に
付けることにしました。作者はスタイリストに変身しました。


024.JPG

025.JPG

初めてのアクセサリーを付けたアンディーさんは、恥ずかしがる
かと思いましたが、堂々としてご満悦でした。


026.JPG

ベテランサックス奏者と、楽器談義の余裕もありました。


027.JPG

最後は、4本のサックスが演奏するプログラムが組まれました。
こうなるとお店の席には、控えのドラマーとベイシスト、
招待された私たちと、カウンターの中にスワンのマスターが
居るだけでした。そして演奏は100人の客が居ても満足な音が
響いているのです。

ジャムセッションの最後には、高木宏真さんがコンサートのよう
にメンバー紹介、そして拍手。なんと「そして観客の方!」と、
私たちが紹介され感激しました。


R0314543a.jpg

6月18日は、アンディーさんのコサージュ記念日、そして私は
左手に教え子、右手にマリリン・モンローに囲まれた至福の
時間でした。


コメントする

公開されません

← ホーム  ↑ トップ