当麻喜明

蝶のような蛾のような-チズモンアオシャク

2011年10月15日 | 当麻喜明 | Comment[4]

201.JPG 2011.10.13 kyou no kataribe

今日の語りべが壁の向こうからやって来ました。白い壁につやのある緑色が、見事なコントラストをつくるツヤアオカメムシです。ここでは擬態は通用しないので、すぐに見つかります。私と同じように、夕方になるとこの建物に出勤してくるのです。

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観察しているのはほぼ毎日、場所は白い屋根の体育館の壁です。
北野天神の社寺林との境まで観察の足を延ばすこともあります。
ほんの数歩先ですから。


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最近北上が急ピッチのミナミトゲヘリカメムシ。
何を食べているのだろう?甘いものなら教えて欲しい。


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街灯周辺をパタパタ飛んでいたので、少し待って撮影。
ガガイモ(蛾蛾!!)の花で一休み・・・

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よく見ると吸蜜しているようです。蝶のような姿勢です。
このチズモンアオシャク、ライバルが少ない夜、優雅に舞っているのです。

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これもレディー・蛾蛾ですね!


208ヒロバウスグロノメイガ.JPG

近くにはヒロバウスグロノメイガ。褐色美人です。
(この種はマエキノメイガといいます。詳しい同定については
ぜひ、コメントをお読み下さい。)


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今日は両生類も登場です。
イモリです。


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子猫のような配色の小さな蛾。
(ワモンノメイガといいます。ATSさん、ありがとう!)


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シルクのようなドレスをまとった色白美人。
マエアカスカシノメイガ


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大きさ1cm。
一頃はやった中国製の手編みのセーターのような印象の蛾を見つけました。
名前がわからず、さりとて迷宮入りにはしたくない印象高い蛾です。
虫仲間のてんとう虫さんが「テアミノメイガ」(手編野迷蛾)
と呼んでくれました。

大瀧さんがネットの情報網を駆使して、以前コメントを頂いた ATSさん から
ホソバチビナミシャクだと教えていただきました。

ナミシャクの仲間で最小クラスなので「チビ」なんですね。
上翅の縁の美しい丸い曲線で「まる」。

本名「ホソバチビナミシャク」と共に、私は「テアミノメイガ」
「ちびまる子ちゃん」と関連づけて覚えておくことにしました!

Comments [4]

No.1

こんにちは。

「テアミノメイガ」の件、お役に立ててうれしいです。

チズモンアオシャクはきれいですね。この蛾は吸蜜するときはお写真のように翅を完全に開きません。一般にシャクガ科の仲間は吸蜜時にこのように蝶に似た姿勢をとることが多いです。
ヒロバウスグロノメイガですが、横線の外側をなぞるように薄い線が見えますのでマエキノメイガだと思います。マエキノメイガは食草がイノコズチですのでこれらが下草として生えている林縁や草原で見かける機会が多いです。
「子猫のような配色の小さな蛾」はワモンノメイガですね。ノメイガの仲間は止まる時に翅を広げることが多いのですが、この蛾はお写真のように広げません。世界中に分布していて温度対応範囲が広いようで12月でも見かけることがあります。

コメント及び、さらにご解説ありがとうございます。読んでいてわかりやすく、生きものと環境のつながりが良く分かりました。ヒロバとマエキノ・・・よく似ているんですね!街灯下の壁では、普段葉の裏に隠れてしまう蛾が観察しやすいです。

今日も休日出勤しチェックしてきました。そしたらいました!個人的新種が・・・これからも手のかかる同好者ですが、よろしくお願いします。

No.3

久しぶりにコメントを打つような気が・・・
いろんな色のレディー・蛾蛾がありますね。
本物のレディー・ガガは最近来日しませんが、レディー・蛾蛾
ならほとんど毎日当麻先生のもとに来ますね!
イモリはフクロウ事務所員には見せないほうがいいかも・・・。

No.4

動画所員さんの所にも毎日来ていますよ!観察場所は体育館の壁ですから、ここだけは掃除されるとがっかりです。この時季でも花が咲いているところはチェックですね。意外とありますよ。チズモンアオシャクの来たガガイモも毎日観察しています。

イモリの出現率も高いです。もっと大きいのを16日に見ました。

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