当麻喜明

裁ちばさみに興味津々

2016年7月23日 | 当麻喜明 | Comment[2]

001.JPG 2016.7.20 kireaji batugun!

裁ち鋏(ばさみ)は、紙を切ってもよく切れます。小さいとき、母の大切な鋏で紙工作を作りました。仕立て台(板)は私の滑り台でした。洋服を仕立てるお店も身近で、服は「継ぎ宛て」をしてもらい、初めて自分オリジナルになるんだと思いました。

Ricph GRDⅣ


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これらの鋏は、10年ほど前に仙台の砥ぎ師が砥いだものです。


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放置されていたので、表面は錆が出て、見栄えはいいものでは
ありません。我が家にある、握りの砥石で刃以外の外観を磨いて
みました。


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鋏の軸には「SHOZABURO」の銘があります。「庄三郎」ですね。
和裁では包丁みたいな鋏で、直線に切ることが多く、洋裁ブームの
頃、裁ち鋏が描く自由なカーブには、ビックリだったでしょう。

輸入した鋏の機能は真似て、切れ味にこだわったのが日本の鋏
でした。


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錆が一番ひどかった庄三郎は分解し、丁寧に磨き上げました。


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鋏の握りの硬さは、刃先を上にして片方で支え、静かに自重で
開くくらいにしました。本当はこの調節は微妙で、使いかってと
刃の消耗を抑える、バランスがあるのですが・・・


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これは「舞妓」という鋏です。販売は京都の会社ですが、製造は
新潟県燕三条のようです。既に製造は終了したようですが、鋏と
いう道具は、手入れをしながらの一生ものです。


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19日の夕焼け、光芒って鋏を開いたときと同じなんですね!


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「舞妓」の商標。松の葉が、鋏を開いた時と似ています。


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「増太郎」


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「増太郎」の商標は、そのもの鋏ですが、握りの部分が「心」と
読めます。


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5丁の鋏のうち、2本は「S.STEEL」と読めます。ステンレス鋏です。


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「TOKYO」にダイヤの中にMマーク。Mも鋏を連想させます。


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洋裁用のピンキング鋏と糸切りばさみ。


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糸切り鋏には「常吉作」とありました。私は小さいとき、これで
爪切りをしたことがありました・・・

職人が作り、職人が使っていた道具に、随分無礼な行いを重ねて
いました。今でこそ「道具」に興味深々なのに、本当に恥ずかしい
少年時代でした!

Comments [2]

No.1

ハサミは切れ味が命。
切れ味が良いと、意欲もわきますね。

この裁ちばさみ、私は「らしゃばさみ」と呼んでいました。
母が和裁をしていましたので、小さい頃からこのはさみは
見慣れています。

シスターの叔母さんもきっとこの道具を大事に使われて
いたのでしょうね。

何本かの裁ちばさみが、先日「三鷹の森ジブリ美術館」に旅立ちました。糸切りばさみもついていきました。「洋服」を作る「鋏」は、日本の刀職人が独自進化させたようです。
ここ最近、生地や洋裁道具の観察?を楽しんでいます!!

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