当麻喜明

不揃いな子供たち―ベテルモジホコリ

2015年10月12日 | 当麻喜明 | Comment[2]

001.jpg 2015.10.5 yudeage rakkasei

10月に入り,少し油断していたら,成長の楽しみな変形体に会いました。ベテルモジホコリ。美人な名前をもらいながら,当の本人たちは,超個性派集団でした。

Olympus OM-D E-M5


002.JPG

10月1日,今まであまり変化のなかった腐木にあざやかな黄色い
変形体が見付かりました。


003.JPG

004.JPG

6:30から15:30の変化です。


005.jpg

006.JPG

一部は,左側に巻くように進んでいました。白いカビ,
多分「こうやく病菌」を狙っているのかな。


007.JPG

008.JPG

009.JPG

1日,6:30から15:30。2日,13:30の変化。


010.JPG

早朝の活発だった変形体。この色やツヤ,姿が時々夢に現れます。
私はすでに粘菌病です。


011.JPG

012.JPG

013.JPG

しばらく楽しめた変形体の勇士たち。単細胞生物でありながら,
食欲を示し「自由人」を力強く演じているようです。


014.JPG

2日には,全体として静かな腐木にもどりました。


015.jpg

016.JPG

017.jpg

頭部の凹みが少なく,子実体は成熟に伴いだんだん橙色に
なったので,


018.JPG

ダイダイモジホコリだと思います。


019.JPG

薄く剥がれそうな,樹皮の隙間を埋めるような一部の子実体は,
少し変わった顔つきです。


020.jpg

021.jpg

でこぼこした樹表で,やむなく変異したのでしょうか。


022.JPG

あれこれ考察しながら,剥がれそうな皮を観察中にぽろっ!と,
皮が落ちました。


023.jpg

皮の下には,すでに子実体になった不揃いなグループが
たくさんありました。


024.JPG

その場でサンプリングさせてもらいました。
ベテルモジホコリのようです。


025.jpg

026.jpg

柄の立ったものや,ほとんどないもの,形は殻付き落花生のよう。
形もさまざま不恰好です。子のうはほとんど黄色ですが,緑まで
あり多彩です。


027.JPG

実はライツの顕微鏡を背負って,所沢粘菌同好会の会長宅に
おじゃまし,鑑定会を開いて頂いたのです。ベテルモジホコリ。
なんて素敵な名前でしょう。実物よりお洒落な名前ですね!


Comments [2]

No.1

ここまで自然の状態で経過観察すると、とても楽しめますね。
当麻さんならではの観察記録に星3つ!!!

週末だけだった観察が、毎日の定点観察のようになりました。
粘菌の住みそうな環境→変形体の発見→変形体の成長→子実体への変化→子実体の消耗、この追っかけをしています。
欠けているのが粘菌アメーバ状体の観察です。
粘菌を通し、自然の扉が新しく開いた感じです!

コメントする

公開されません

← ホーム  ↑ トップ