10月に入り,少し油断していたら,成長の楽しみな変形体に会いました。ベテルモジホコリ。美人な名前をもらいながら,当の本人たちは,超個性派集団でした。
Olympus OM-D E-M5
10月1日,今まであまり変化のなかった腐木にあざやかな黄色い
変形体が見付かりました。
6:30から15:30の変化です。
一部は,左側に巻くように進んでいました。白いカビ,
多分「こうやく病菌」を狙っているのかな。
1日,6:30から15:30。2日,13:30の変化。
早朝の活発だった変形体。この色やツヤ,姿が時々夢に現れます。
私はすでに粘菌病です。
しばらく楽しめた変形体の勇士たち。単細胞生物でありながら,
食欲を示し「自由人」を力強く演じているようです。
2日には,全体として静かな腐木にもどりました。
頭部の凹みが少なく,子実体は成熟に伴いだんだん橙色に
なったので,
ダイダイモジホコリだと思います。
薄く剥がれそうな,樹皮の隙間を埋めるような一部の子実体は,
少し変わった顔つきです。
でこぼこした樹表で,やむなく変異したのでしょうか。
あれこれ考察しながら,剥がれそうな皮を観察中にぽろっ!と,
皮が落ちました。
皮の下には,すでに子実体になった不揃いなグループが
たくさんありました。
その場でサンプリングさせてもらいました。
ベテルモジホコリのようです。
柄の立ったものや,ほとんどないもの,形は殻付き落花生のよう。
形もさまざま不恰好です。子のうはほとんど黄色ですが,緑まで
あり多彩です。
実はライツの顕微鏡を背負って,所沢粘菌同好会の会長宅に
おじゃまし,鑑定会を開いて頂いたのです。ベテルモジホコリ。
なんて素敵な名前でしょう。実物よりお洒落な名前ですね!
Comments [2]
No.1吉田 隆介さん
ここまで自然の状態で経過観察すると、とても楽しめますね。
当麻さんならではの観察記録に星3つ!!!
tomaさんから 吉田 隆介さんへの返信
週末だけだった観察が、毎日の定点観察のようになりました。
粘菌の住みそうな環境→変形体の発見→変形体の成長→子実体への変化→子実体の消耗、この追っかけをしています。
欠けているのが粘菌アメーバ状体の観察です。
粘菌を通し、自然の扉が新しく開いた感じです!
コメントする