当麻喜明

大気光学現象の現れる予感-6月25日の日暈

2010年6月26日 | 当麻喜明 | Comment[2]

大気光学ステージの幕開け@6.25 4h26m

数日前から、朝焼けも夕焼けも異様な雰囲気で、なにか現象が現れる気配を感じていました。
数日の間の「光環現象」や「暈・ハロ」などをまとめてみました。特に光環(冠)は、今まであまり注目していなかったのですが、現象を知ることによって自然に対する見方も判断も深まった「得」した気分です。梅雨時の不安定な気象条件も壮大な光学実験のステージと言えそうです。

Sony DSC-H10 & Tamron SP 70-200 F2.8 + K7


02.JPG

朝焼けはそれだけでも美しく、じっと見つめてしまうこともあるでしょう。
しかし「空の色と光の図鑑」斎藤 文一 (著), 武田 康男 等によれば、

「きょろきょろ見回すことが大切」と書いてあります。

03.JPG

この見事な朝焼けに背を向けて、私は真後ろを振り返ってみました。

朝焼けをつくり直進していった残りの「赤い光」が後ろの雲を薄く染めあげていました。
ほのかな西空の色づきと、対照的な東の燃えるような紅、見事です。

01.JPG

この日(6月25日)の日の出は4時26分。

これは4時37分に撮したものです。

04.JPG

4時39分には eqv 350mm で拡大した太陽を撮しました。

太陽の右に「グリーンフラッシュ」ならぬ「イエローフラッシュ」に照らされた様に、
雲が閃光を発していました。よく見ると短いサンピラーも見えています。

05a.JPG

太陽付近をトリミングしてみました。青は散乱し、赤は雲を照らし、緑や黄色が残って
こんな現象を起こしたのでしょうか、調べてみたいと思います。

-この日は透明度が高く、黄色い光まであまり散乱せず直進出来たのでしょうか。-

06.jpg

左上) 18h31m   右上) 19h11m
左下) 19h20m   右下) 19h26m

6月24日の夕暮れです。 


07.jpg

月光環(冠)の光りを滲ませた月です。露出を変えた9枚をスタックさせて
月の模様も現れるようにしました。

この現象は大気中の水滴がつくります。メガネに息をかけてのぞけばいつでも見えますが・・・
高速道路を照らす照明が霧に滲んで光りのボールのように見えることもあります。

- 2010.6.24 19h25m Pentax K7 + Tamron SP70-200(200mm) F2.8
1/125~1/250 まで段階的に露出を変えたものを9枚合成 iso 800 -

08.JPG

太陽の光環です。少し広く拡がっていますから別の言い方があるかも知れません。
今までも記憶の中では何度も遭遇していたと思います。

- 2010.6.11 18h02m  Pentax K7 + Tamron SP70-200(200mm) F4.5 iso 200 -

10.jpg

はじめに戻り6月25日、あの異様な朝焼けの後、太陽の暈は早い時間、
8時頃から観測されていました。

この画像は13時31分に撮影したもの横2枚を合成したものです。

09.jpg

13時26分のものは縦に2枚合成し、太陽から22°のサークルの
なるべく全体像をわかりやすく表現しました。

11.JPG

15時51分頃になると、はっきり上部外接ハロ「タンジェントアーク」が見えだしました。

12.jpg

時に淡く、時に濃く、かなり長時間にわたって見え続けた太陽の暈に感謝。
天気は再び下降ぎみで丘陵の観察は計画しづらいのですが
壮大な大気光学現象に大満足な一日になりました。

Comments [2]

No.1

私も見ました\(>.<)/
すごーくきれいでした!

No.2

この日はサッカーで、日本が決勝トーナメントを決めた日でした。
日の出から不思議な大気現象が起こる気配を感じていました。
私は初めて見た「タンジェントアーク」より大勢の人たちと
「いっしょに見られた!!」ということが嬉しかったです。
「金のエンジェル」がでたときくらい嬉しかったです。

空が澄んで綺麗になれば、所沢で「オーロラ」だって見えるんですよ。

コメントする

公開されません

← ホーム  ↑ トップ