小雨降るムーミン谷 / 2009年8月
娘の風邪が治った日曜日、どこかに遊びにいくことになりました。1月の風が冷たいので、屋内での遊び場所をと思いますが案外とないものです。そこで、昨年数回遊びにいった、ムーミンの家にいくことにしました。
本物のムーミンを娘は知りません。私も子どものころ毎週テレビでは見ていたのですが、とりたてて面白かったと印象はなく、子どもながらに難解なものに思えていました。
ムーミンの家は埼玉県飯能市のあけぼの子どもの森公園にあります。
ふたつのきのこがくっついた様な外観です。
私はお酒が苦手なのですが、お酒のとっくりをひとつは逆さまにしてくっつけたみたいです。
狭い玄関から入ると、中は案外と広いことに驚きます。丸い形がそう見せるのでしょう。1階には暖炉がある応接間があります。螺旋階段を登っていきます。
外壁に曲線に沿った階段を少しずつ登っていくと、暖炉に上を渡る吊り橋のような廊下です。2階に上がると、また違ったリビングが現れます。
名作と呼ばれる建築を撮影するカメラマンは「素晴らしい空間なのに、写真のアングルが決められない」と困ってしまうそうです。
私も、この居心地のよい空間を撮影することを諦めました。
天井を見上げると、すすけた天井です。シャボン玉のような、ぶどうのような、丸のつながりの空間です。
けっして大きな窓ではないのですが、小さく不定形な窓からは、印象的な光が差し込んできます。
いろいろな所に小さな部屋があります。子どもに合わせた大きさです娘とかくれんぼを始めました。一旦かくれると見つけるのが難しいです。
見つけました。普通の建物は作りやすいように、直線や直角、平行に作られますが、ムーミンの家では直線や直角、平行を見つけることは難しいかもしれません。
遊びごころ。今の建築だけでなく、今の世の中で忘れられそうなことを、再発見できます。そのことを、このブログに書き記しておきたかったのです。
ムーミンの家のとなりには池があります。池の上に建っているのは、スナフキンの家でしょうか。
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