大瀧雅寛

西川杉の伐採を見学しました

2011年10月 4日 | 大瀧雅寛 | Comment[4]

西川杉の伐採を見学しました

埼玉県飯能市は杉の名産地です。埼玉県西部の飯能市、日高市、毛呂山町、越生町にまたがる、この地域から産出される杉は、「西川杉」と呼ばれています。

手入れの行き届いた樹齢60年以上の杉が伐採期を迎えています。樹齢90年の杉の伐採を見学させていただきました...

2006年の秋の見学ですが...


西川杉の伐採を見学しました

伐採の前に木の太さを確認します。木の太さは上にいくほど細くなるので、目通り(めどおり)と言って、丁度目の高さの外周を測ります。この杉は、3尺9寸(118cm)でした。直径は40cm程です。

西川杉の伐採を見学しました

伐採が始まりました。倒す側に先にチェーンソーで切り込んでいきます。次に、倒す方向の反対側を切り込んでいくと、木がゆっくりと倒れていきました。

西川杉の伐採を見学しました

切り倒せられました。 この杉の木の高さは30m程でした。 杉は、赤身と白身の部分がはっきりとわかります。

西川杉の伐採を見学しました

この杉は樹齢90年、年輪は90本あるはずです。よく見ると、中心の年輪は広い間隔で、途中から急に狭くなっています。

ここで枝払いをしたからなのだそうです。樹齢10年程のときです。枝払いをすると目がしまるので、丈夫な杉になります。

枝を払うのは節をなくすだけでなく、木が太らせすぎないためでもあります。太い杉がいいとは限りません。

西川杉の伐採を見学しました

この山は手入れの行き届いた、樹齢90年程の杉が伐採期を迎えています。杉を中心に、さわらや桧が植えられています。

伐採に適した時期は9月から11月です。冬の時期を乾燥させて、来年には、現場で使われます。

西川杉の伐採を見学しました

西川材は江戸の町にたくさん使われました。江戸からみて西の川から運ばれてきた材ということで西川材と呼ばれたそうです。

当時、西川杉の運搬は、陸ではなく、丸太でいかだを組んで、入間川で江戸へと向かったそうです。

私の住む埼玉県狭山市は、飯能市に隣接するところです。飯能から東京へと流れる入間川に面しています。

狭山市に老舗の旅館や料亭が多いのは、この林業に携わるひとたちでにぎわっていたからだと、聞いたことがあります。

Comments [4]

No.1

こんばんは。
杉は太いのが良いのではないのですね!
私も良くそれを言われています。
西川杉のことが良くわかりました。

No.2

飯能方面で林業、所沢や狭山市で茶業や養蚕、東大和方面で紬織物・・・地に立った産業の時代で入間川をいかだが下る。たくさんの料亭や旅館が賑わっている。そんな時代の丘陵にタイムハンターしてみたいと思いました。
ソユーズ宇宙船の壁には木材が使われていた時代がありました。シャトル引退後の小さく狭い宇宙との連絡船。もっと大きい方が快適でしょうね。

No.3

天高く伸びる杉はきれいですね。花粉症の私は杉は苦手ですが。

田舎に住んでいますので、いわゆる「山」は3箇所持って
います。森林組合の方に管理はお任せですので、どうなって
いることやら。義父母の時代に購入したので、我々は場所すら
わかりません(名寄せで確認しただけ)。
ただ、我が家の和室だけは自前の杉を使って建てています。

今は山の木々の手入れは難しいです。

No.4

みなさま、コメントありがとうございました。それぞれ関心を持ってもらえた部分が違いましたね。
「地産地消」は、たくさんのメリットがあることをわかっているのですが、うまくいかなくなってしまいました。
アルミのように歳をとらない材料でなく、美しく朽ちていく天然木が、私たちには似合いそうです。「里山民家」が、自宅の理想です。


「里山民家 - 秋空の下の茅葺き屋根」 ↓ URL をクリックするとジャンプします。

コメントする

公開されません

← ホーム  ↑ トップ