当麻喜明

あこがれのケンモンミドリキリガ

2011年11月20日 | 当麻喜明 | Comment0

101.JPG 2011.11.13 umi wo miteita jyoni

このカメムシの背景のボーっとした青は狭山湖の湖面の青です。レンズは大滝さんも紹介している、古い引き延ばしレンズです。狭山湖の堤防で「マクロ」の題材を探すのは至難の技でしたが、ちょうど通りかかった暇そうなカメムシを見つけました。そして憬れの蛾にもあっけなく出会うことが出来ました。

Pentax K5 + EL-NIKKOR F2.8 50mm


102シロヘリクチブトカメムシ.JPG

シロヘリクチブトカメムシというのが、このカメムシの本名です。

103a.JPG

白い縁と横に平べったい口器が名前の由来です。
口先が丸いシロヘリカメムシより凶暴そうで、よく幼虫の体液を吸っている
画像を見かけます。

私とは趣味思考が異なります。


103b.JPG

こんな色合いも引き延ばしレンズの特徴です。


104.JPG

小さなB玉。
このときも灰色がかった「青」が顕著に表れました。
風景を写すカメラのレンズ設計ではなく、また引き伸ばし器の
強い光源によってレンズが焼けているものも多く、逆光では
コントラストが著しく低下します。

昔、写真はフィルムとプリントで表現していました。
良いレンズを入口とし良いレンズで焼いたものが、よい作品になりました。
引き伸ばしレンズは、もともとレンズの素性がいいのです。


105.JPG

106.JPG

107.JPG

谷戸で見かけたオオトビモンシャチホコ。
暖かそうなセーターに肩にはやはりガウンをつけて、秋冬物の出で立ちです。
幼虫時代ナラ類に被害を出すそうですが、一過性のようです。


108.JPG

さて、こんな所にいても発見されないことがあります。
今回は見逃さなくて良かったです。


109.JPG

110ケンモンミドリキリガ.JPG

以前から見てみたかったケンモンミドリキリガだったからです。


111.JPG

112.JPG

美しい、ペパーミントグリーンのユニークな蛾です。


113キバラヘリカメムシ.JPG

キバラヘリカメムシや、

114ホソヘリカメムシ.JPG

ホソヘリカメムシには、だんだん寒くてつらい季節がやってきます。


115イオウイロハシリグモ.JPG

イオウイロハシリグモの卵のうからは、やがて無数の子グモが生まれます。

116.JPG

この母グモには複眼の下にも「硫黄色」が残っています。
腹部もぺちゃんこではありません。

以前かなり老弱のこの種のクモが、最後の力で
卵のうを守っているのを見ました。

指でポンと弾けば、母グモと卵のうをバラバラに出来るし
このクモの運命を私は簡単に変えられます。

その程度は、私たちの遊びで許される些細なことでしょうか。
生きる権利は私たちだけが行使できる特権でしょうか・・・


119オオトビモンシャチホコ.JPG

さて蛾の同定は難しいものです。
これも前出のオオトビモンシャチホコです。


120.JPG

そして、ケンモンミドリキリガです。
羽化不全のこの個体は、数日確認できましたが今は見あたりません。

私はこの個体も、とても美しいと感じていました。
懸命に飛び立ちたいと願う、生きるための強い努力を感じるからです。

コメントする

公開されません

← ホーム  ↑ トップ