多く見かけるウスバフユシャクですが、壁の前の細い枝にしがみついている個体は、くるくる回って面白い姿勢でした。一瞬の閃光、ストロボの光で出来た自らの影にビックリしたのかも知れません。落っこちそうになってしまいました。
Ricoh GRDⅢ & Pentax K5 & Lumix G2
いつもと違った姿勢で見るウスバフユシャクですが、
シックでなかなか美男子です。
普通はこんな感じで見つかることが多いです。
サクラの幹に、ちょっと見かけない雰囲気の蛾がとまっていました。
鱗粉がとんで、栄養失調のような翅の様子・・・
あとで教えていただいたのですが、とてもユーモアのある名前でした。
デコボコマルハキバガと言うのです。凸凹ですよ!
去年の秋にどうしても名前がわからず、手編みのセーターのような翅の模様
からテアミノメイガ「手編みの迷蛾」と呼んでいた蛾がいます。
あとで「ホソバチビナミシャク」だとわかりました。ナミシャクの仲間で
いちばん小さい部類だそうです。
可愛いからでしょうが「チビ」は大胆な命名です。小中学校のあいだ、
「ビチ」と呼んでいた友人がいるのですが、チビというのは忍びなく付いた
愛称でした。大きくなっても会うのですが、彼は今でもあの頃の少年らしさを
持っているので私たちは今でも「やあ!ビチ!」と呼んでいます。
これは去年大瀧さんが撮影した、やはり一時名前がわからなかった個体です。
名前の同定で当時やり取りをしていたATSさんから返事が来ました。
ATS
「あらためて返信。こちらは カシノシマメイガです。漢字では「菓子乃縞螟蛾」
幼虫はお菓子や貯穀に付きます」。
大滝
「菓子に発生する縞(しま)のあるメイガという事ですね。成虫はとまるときは、
尻を持ち上げた体勢をとり幼虫は体長約23mm。菓子類のほか、穀粉、粉類などを
食害する。食品にゆるく綴り合わせた管状の巣を作りその中には入って食害する。
冬は幼虫で越冬を行ない、年に2~3回発生する。お菓子だらけの我が家に
ぴったりの蛾でした。愛着がわいてきました」。
私は「お菓子で出来た島に迷いこんだ蛾」とイメージして、面白い名前だなあ
と思いました。そして、今まさに幼虫越冬中のカシノシマメイガを見付けても、
退治したりする大瀧さんでないことを信じています。
力強い黒点模様のチャバネフユエダシャクの♀。
鳥の糞に擬態したと言われますが、そうなのかなあ。
初めて見たシロオビフユシャクの♀。このエリヤで♂も確認されていますから、
その特徴からも可能性大です。
とても移動が早いです。チャバネで数㎝、イチモジやナミスジで全く
移動しない個体を観察しているので、驚異的なアスリートです。
そして擬態の名手です。何処にいるかわかりますか?
上手に隠れているでしょう。じっとしていれば見つからないのに
ころころ動くから、すぐわかってしまうけれど。
きっと、向上心や困難に挑戦する力が優れていて、道を見たら
歩き始めてしまうのでしょう。
サクラの木に、ウスバフユシャクとナミスジフユナミシャクの♀。
前回コラムの蛍光発光について検証してみました。
気が付いたことは、夜間ピントを合わせるために、私は自然にLED照明を
当てていました。多分、この影響の様です。
ならば、積極的に鉱物の蛍光を観察する「ブラックライト」紫外線を
当ててみました。
ウスバフユシャク、うーーーん。
ナミスジフユナミシャク、なるほど。
少し白々と反射光が露出オーバー気味に写っていないでしょうか。
石鹸質の有機物が蛍光を発する事があります。
さて研究(いたずら?)はしばらく続きそうです。
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