大瀧雅寛

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

2011年7月11日 | 大瀧雅寛 | Comment[5]

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶 この蛾は蝶と同じように長い口でクヌギの樹液を吸蜜中 / 2011年7月3日

昨年まではあまり関心がなかった蛾や蝶ですが、今年はていねいに観察するようになりました。

蛾も蝶も同じチョウ目の仲間なのですが、昆虫の多様性が面白いのは、蝶でなく蛾なのには驚きました。

蝶の種類は250種ほどなのに対して、蛾はその20倍以上の種が日本にいるそうです。


狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

暑い日差しも似合う蝶たち。ツマグロヒョウモンはカップルが誕生しました。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

何とも蛾らしい蛾。日焼けを嫌い日陰がお似合い。この蛾は、丸い蝶ネクタイの「マダラマルハヒロズコガ」でしょう。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

しかし、おしゃれな蛾もたくさんいることを知りました。「ツマグロヒョウモンのファッションはひと昔前のファッションよ」とでも言いたげな、おしゃれな蛾を見つけました。ゴマダラシロエダシャク。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

アシベニカギバ。カギバガ科の蛾です。カギバというのは柿の葉のようなという意味かと思ったら、翅の先端がL字の鍵のような形状だからだそうです。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

こちらの蛾は色も形も似ているのですが、L字の鍵がないのでカギバガ科ではないようです。柿の葉にはそっくりです。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

緑の葉の上でまるで透けているような翅かと思いました。透明ではなくきれいな緑色の翅の持ち主は、ウスキヒメアオシャク。外縁に白点が並ぶのもファッション性を高くしています。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

こちらの蛾は黄緑色のサングラス。ツマジロツマキリアツバ。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

45度の三角定規。きれいな直角ですが、対角線は1.4倍より長そうなサインウエーブ。この蛾は何を模倣しているのでしょうか。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

こちらの逆立ちしている黒い蛾は何を模倣しているか、すぐにわかりました。

逆だった耳、ふたつの目、鼻...

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

ヒカゲチョウも負けじと斬新な翅のデザイン。これは鳥の襲撃を間一髪すり抜けた、この蝶の勲章でしょう。

狭山丘陵の7月前半の蛾や蝶

「多少の生傷は、人生に大差なしよ」と、小さいくせに知っているようなことを言いそうです。タケノホソクロバ。

小さな悩みで寝付けぬ私は...

見習わないと。

Comments [5]

No.1

娥は、やっぱり面白い柄の羽の色をしている個体が多くていいですね!大瀧さんは、どんな柄が好きですか?僕は基本的にはどんな柄でもいいので、あまり好きな柄はありません。

直角三角形と称された蛾がおるじゃろう。ハガタクチバというのだが「モジャモジャガ」といった雰囲気はないかな?樹木にペッタと付いているときや、倒木の上にいるときは、この白いチューブから搾ったような白い模様が、鳥の「糞」に見えないかな。

私の勝手な想像だがね。

やはり、落ち葉や枝に擬態して蛾に興味があります。散策するときも、そんな蛾を探しているのですが、困ったことがおきてしまいました。あらゆる落ち葉や枝などが、すべて蛾に見えてしまうのです。

「人の振り見て我が振り直せ」といいますが、蛾の擬態には驚きの連続です。

No.4

ただの蛾よりは木や葉に擬態している蛾を見つけると
興奮しませんか?
ヒカゲチョウの羽は痛々しい・・・
僕もスジクロシロチョウ(クロスジシロチョウ)の
羽がやられている写真を持っています。
羽があの状態で生きているのは食われて逃げた証なのですね。

ヒカゲチョウの翅の切り込みが同じなので、写真のように翅を閉じて休んでいるときに、鳥に突っつかれたのだと思います。
蝶や蛾の模様は黒い丸が多いのは、「眼」を模していて敵を威嚇しているそうです。その「眼」を狙われたのでしょうか。

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