この美しい(?)後ろ姿はキンアリノスアブでありキンアリスアブです。日本初記録の時、最初に付いた和名が「キンアリノスアブ」、その後、研究者の間で「キンアリスアブ」に改められましたが、登録時の種名に戻すべきとも言われているそうです。両者の名前で検索しても共に300近い情報が得られ拮抗しています。
九州大学総合研究博物館の日本産昆虫目録によれば
「キンアリスアブ」となっています。
ここの御先生のブログ断虫亭日乗に詳しいです。
ブログ主は好蟻性昆虫と社会寄生性アリの研究をされている方です。
また本ブログ2009-0614にこのふたつの種名の経緯が詳しく書かれています。
さらによく似た種にコマチアリスアブやシリグロアリスアブがあるそうですから
にわか昆虫観察家の私には難しい同定でした。
資料用に出来るだけ拡大してみました。
触覚の先から、さらにアンテナのようなものが分岐しています。
別アングルの画像も同じように拡大してみました。
実はこのコラム「小雨の中の生き物の振る舞い」から発展させた別コラムです。
なぜ発展させたかというと「キンアリノスアブ」と記載していた私ですが、
いつもの日課でブログてんとう虫の歳時記を読んでいたら「キンアリスアブ」と
あったのです。
はて?と思い調べ「昆虫命名」の面白い話を知ったというわけです。
最後は、てんとう虫さんに送る同じ日に撮影のナナホシテントウです。
てんとう虫さんの記載ページはここです。
さらにアリノスアブ全般として、脚を持たない幼虫が蟻の巣の中に寄生か共存し、
ドーム型の不思議な格好の生き物で暗い土の中を生き、
ハナアブ類に擬態したデザインで繁殖行動をとるためにのみ地上に出てくる・・・
花で蜜を吸うこともなく、じっと蟻の巣穴から♀が羽化してくるのを待っている。
なんとも不思議な生き方で、さらに詳しい生活史は不明だという。
また狭山丘陵に魅力ある生き物を見付けました。
私の宝物が、また一つ増えました。
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