当麻喜明

小雨の中の生き物の振る舞い

2011年5月29日 | 当麻喜明 | Comment[2]

201.JPG 2011.5.23 ame no sizuku o uketa ha

23日の小雨の中、ナカグロクチバを探しに行った時の報告です。目的の蛾には会えませんでしたが、羽化に少し失敗したムカシヤンマやキンアリノスアブかな?と思われるアブとの出会いがありました。そしてその翌日、ここの草原は草苅が実施されました。

LEICA DG MACRO-ELMARIT 1:2.8/45 ASPH. + Lumix G2


202.JPG


マイマイ、あるいはカタツムリ・・・種名はよく分からないが
今日の天候を喜んでいるようだ。


203オオノコメエダシャク.JPG


なんとか名前がわかりました。オオノコメエダシャクのようです。
成虫にはない色合いを幼虫が楽しんでいるようです。

さて、湿った草地に動かないトンボがいました。
ここにはヒト路があって、犬や近所の方の散歩道です。


204.JPG


昆虫に焦点をとった目で探していなければ、知らないまま踏んでしまう場所です。


205.JPG


蜘蛛の巣に架かったトンボやセミは、救わない方が良いだろうと言う
哲学が私の場合には勝ります。


206.JPG


ここの生態系に、ヒトは関わってはいけないだろうと思います。
だからこの場合、ヒトに踏まれて命を落とさせることは忍びないと感じました。
飛ばなかったのは、いくつか理由がありますが、右の後翅も一つの原因でしょう。


207.JPG


くちゃくちゃっとしていて、今日の雨で充分な乾燥も出来なかったようです。
せめて雨のかかりにくい、散策道以外の場所に移してあげようと思いました。


208.JPG


紹介が遅れましたが、ムカシヤンマです。

意を決したヤンマは私の指から、さっと飛び立ちました。
周囲をふたまわりしてから、次の休憩地を探しました。


209.JPG


雨が少しはしのげそうな、葉っぱの傘の下です。


209bb.JPG


ここはよく見ると、こんな天候の時の昆虫のパーキングでした。
右にムカシヤンマ、左にヒメウラナミジャノメが二頭、すでに休んでいました。


210.JPG


周辺を観察の目で探してみると・・・
雫に打たれながらも、ホシハラビロヘリカメムシが元気でした。


210hosiharabiroherikamemusi.JPG


こちらはもっと元気でした!


211.JPG


5mm くらいのハエアブ(ミドリイエバエ?)の仲間も、


212.JPG


1cm くらいのヒメヒラタアブも、


214.JPG


ハバチ(クロムネハバチ?)の仲間も、ムカシヤンマと雨宿りです。

後日の追加記事です。
これはヒゲナガハバチのようです。


215.JPG


さらに辺りにはヒメウラナミジャノメがぶら下がり、


216hasamitunokamemusi.JPG


ハサミツノカメムシも濡れた葉に、注意深くのっていました。


217kinarinosuabu.JPG


そしてこれ!
どう調べてもキンアリノスアブのように金色に輝いたアブがいました。
これは南に多い種なので、思案中ですが・・・
温暖化で北上中なのでしょうか。


217x.JPG


さて目が慣れてくると、こんなところのダイミョウセセリが見えてきます。
小雨の観察がいつでも収穫が多いというわけではありませんが、
本格的な雨降りの今日は、たっぷりコラムを書く時間がありました。

大瀧さんの自己紹介の所の小さなアイコンも、本人お気に入りの
やはり、雨の観察の時のものです


218.JPG


私もエゴノキの花の下で雨宿り。


219.JPG


エゴノキ・・・
やがて、ここを母として生き物がいっぱい集まるところだ。

Comments [2]

No.1

まもなく6月というのに、雨が降ると肌寒く暖房が要ります。
雨の日でも皆、元気ですね。

昆虫のパーキングは「旅の絵本」みたいで楽しいです。
何だかわくわくしますね・・・「みーつけた!」

No.2

こちらも4月初めの気温になっています。夜はコタツに入って持ち帰り仕事をしました。傘を持たない昆虫も素敵なパーキングで休憩していました。ひょっとすると「昆虫マンション」とも呼べる場所かもしれません。近くにはエゴノキの花がシャンデリアのようで美しい場所もあります。

数年前までは、あまり注目していなかった谷地ですが、調べてみると面白くて仕方ないくらいの場所になりました。

コメントする

公開されません

← ホーム  ↑ トップ