となりの画像はキバラモクメキリガの終齢幼虫です。それまで緑色だった幼虫は最後に茶色い木肌色になります。さらに成虫は木の枝そっくりの肢体になります。クロツマキシャチホコより濃淡のある素晴らしい枝そっくりになります。
Nikon D300 + Lumix G2
日曜日の観察の帰りがけ谷戸を後にするとき、草原にしっかりコントラストを
つけた、目立つ蛾が見つかりました。
あまり見かけない目立つデザインです。
ナカグロクチバ(中黒朽ち葉)でした。
初めて見る蛾でしたが、まず感心したのはめくり上がった翅の後ろ先です。
黒白茶の横ラインも、この草地では目立つのですが私は初めこう考えました。
「シャチホコガの仲間で翅を畳(たた)み損ねたのではないか」
しかしめくり上がった翅先は見事と言うしかありません。
調べるとかなりの南方暮らしで、八重山諸島とか九州で多く生息らしいです。
温暖化で急速に北上を続けている種だそうです。
「そうか、あの黒白茶の目立つラインも、南の地には、あんな樹肌の木があるんだ」
ここでは目立ちすぎても、この種が彼の地で暮らす中で獲得した擬態のようです。
「ナカグロ・・・朽ち葉、木の皮か葉があんな枯れ方をするのかな」
「それにしても、翅をめくり上がらせるとは・・・おや??」
あれ?どちらから見ても同じ影が付いている。
この角度では見づらいですが、なんとめくり上がった翅は「絵」だったのです。
模様です!!しかも影まで真似ています。
素晴らしいと言うより、それ以上、尊敬に値する擬態です。
「これは美術の先生にも伝えなければ!!」
飛行が上手とは言えませんが、一点素晴らしい「擬態の名手」に脱帽。
ヒメウラナミジャノメも、くすみがち。
アカシマサシガメも、くすみがち。
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