当麻喜明

早朝の丘陵散策-雑木林のスポットライト

2011年5月12日 | 当麻喜明 | Comment[3]

001.JPG 2011.5.8 07h00m hi no sashita situgen

7時になると、陽は谷の西側の林を照らすようになりました。林に露出を合わせると、丘は暗く写ります。そこで Pentax K5 のHDRという機能を使い、違った露出の3枚を重ねてみました。見た印象に近い丘陵の谷の朝です。


Pentax K5 DA18-135mm + Nikon D300 SIGMA 150mm MCRO


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丘の半分にも陽が届くようになりました。
アンダー・適正・オーバーの3枚をカメラ内で合成しています。


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森の吐いた水蒸気、小さな水滴でけむった場所に、光の道が見えました。


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光はスポットライトになって林床に届きます。


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幸せそうな若い葉は、一番最初に光合成を始め、新鮮な酸素を吐いてくれます。
スポットライトは林の中を日時計のように移動していきます。


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白い光のスポットは、貝殻の裏の真珠層のように林床に落ちていました。


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その中の一つを探ってみましょう。


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赤い実の左にヤブレガサ。
チゴユリの華奢(きゃしゃ)な茎で寝かされた葉は、こんな時に
効率よく光を受け取れていました。


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朝露に濡れたたんぽぽの綿毛。


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閉じた綿毛の軸には、微細な水滴がぎっしりです。


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ぽっちゃりした綿毛もありました。


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びしょびしょのツバメシジミ。
驚かせて飛ばせては可哀想です。


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拡大してみると触角にも水滴がぎっしりです。
感覚器としての触角の働きも、まだ期待できそうにありません。


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キリウジガガンボの青い複眼。
胸部右に伸びる丸い粒は、この位置にあるべき後翅が退化したものらしい。
前翅が打ち下ろされたとき、上に動き、上にかいたとき、下に動いて
飛行の安定を図る器官のようです。

「平均こん」と言うのですが、飛行の安定だけでなく、素早い旋回などにも
利用されているらしいです。


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こんなところでも羽化したばかりのシオカラトンボが。


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カシラダカ。


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ホオジロ。


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ガビチョウ。

鳥は総じて早起きです。


_IMG7428.JPG


2時間かけて谷戸を散策した後は、次の谷戸に移動しました。
もういっぱい光を受けた茶畑だったので、自作ピンホールレンズで撮しました。

Comments [3]

No.1

朝ははよから自然散策して、夜は夜で空を観測して、いったい
toma先生はいつ寝ているんでしょうかねぇ~(笑)

「谷戸」という言葉がわからず、検索。山形では「谷地」という
らしいですね。地名に「谷地」というところがあります。

「ヤブレガサ」山形では「しどけ」という山菜です。
『血の道に効く』と言われ女性が食べると効果ありと言いますが
はてさてどんなもんでしょうか。

最近は、昼も夜も晴れることが少ないので睡眠は足りているようです。だいたい4時間くらいで快調なのですが、この倍は取らなければいけないだろうとは考えています。しかし美しいものが見られる間は、見続けていたいと思ってしまうのです。

ヤブレガサが土から出たての時は美味しそうですよね!いや、実に可愛いです。「血の道に効く」よいお話しが聞けました。

No.3

訂正です。「ヤブレガサ」も山菜の1つですが、私の前回の
「シドケ」は「モミジガサ」のことでした。
似ているので、間違えてしましました。すいません。
ヤブレガサは本体に綿毛のようなものが付いていますよね。
モミジガサの茎や葉はつるつるです。茹でると茹で汁が黒褐色に
なります。春菊のような独特の濃い味がします。

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