「木を見て森を見ず」最近の私は、まさにそんな観察ばかりしています。言い訳するなら・・・森を知るなら、木を見てさらに虫を見よ、を実践しています。春を迎え木々が水を含む前に、伐採したり剪定しますが、一本の木の世界で今起きている懸命な小さな命の営みを案じてしまいます。「木を見て虫を見ず」も困ります。そこから守るべき森が見えてくるからです。
Pentax K5 + 18-135 ED AL[IF]DC WR & Nikon D300
このクヌギの枝の近くからは、自然に樹液が出ています。
私の糖蜜が昼間の強風で乾いてしまっても、本物の樹液がキリガたちを誘います。
さて、こちらのモミジの人工糖蜜にも数頭のキリガが来ていましたが、
今日は嬉しい珍客・・・フユシャク図鑑の見本写真のような・・・
トギレフユエダシャクの♀が来ていてくれました。
シロフ♂並みの大きな翅が付いていますが、他の種類の♀同様、飛べないのです。
薄い銅板細工で作ったような、まだ一度も羽ばたいたことのない初(うぶ)な
4枚の翅・・・モミジの木にブロンズのブローチが付いたようでした。
ところが、てんとう虫さんを誘って観察しようと再度訪れたら、
一向に姿が見えません。せっかくお誘いしたのに・・・
さて、単独で♀が居た位置からずっと上に♂の姿。程なく♀も見付けられました。
虫写真家の至福の観察、大成功!
フユシャクの仲間の中でも、とうとう最終ランナーまできてしまいました。
3-5月の初春のフユシャクという特徴の他、2009年に和名がトギレエダシャク
から「トギレフユエダシャク」に変更になっった点も特筆ですね!
話題の尽きないトギレのペアですが、そろそろ雑木林に
本当の夜に来てもらいましょう・・・
翌朝見に行ったモミジの木・・・昨日のドラマが嘘のような静かな雰囲気です。
♀も何日もじっと動かぬタイプではないようでした。
「木を見て木を見ず」
すぐ隣では紅梅が、まさに満開の勢いでした。
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