田んぼを見守る木製ベンチ@西久保湿地 / 2010年3月14日
花粉症のおかげで、私はいつからか春を歓迎しなくなっていました。
しかし今年(2010年)ほど、春が待ち遠しい年はありませんでした。というのも、昨年から始めた自然観察が楽しいからです。
3月の第2日曜日の今日、西久保湿地に朝行ってみると、透き通った水面の向こうに、新しい生命の誕生を見つけました。
歩道には、こんもりとした土盛りが、子どものいたずらのようです。もぐらが土の中で、誰かが転ぶのを楽しみに待っていそうですね。
実はこの時期の私はマスクをしています。マスクをしているとカメラのファインダーが曇ってしまい、なかなか撮影する構図が決められません。
水の透明度がとても高く、透き通っています。ぶどうのふさのような、カエルの卵です。茶色に見えるのは、寒天質の表面に土が付着したのでしょう。
卵は田んぼや池のあちこちにありました。先週来たときにはなかったものです。
ところが、当のカエルが見当たりません。調べてみると、カエルが卵を生むと、もう一度、冬眠するのだそうです。
写真には写りませんでしたが、水中にはオタマジャクシや、数ミリほどのヤゴのようなものを数匹、確認することができました。
当麻さんと合流すると、岸田んぼに向かいました。風もなく暖かくなりました。多くはないのですが、子どもたちが水辺で遊んでいました。
ここに来る子どもたちを見ていると、自分の子どもの頃を思い出し、タイムスリップしたような不思議な感覚になります。
このことも私にとって、岸田んぼの魅力なのでしょう。
狭山丘陵の南側にある岸田んぼは、我が家から30分ほどです。今年も岸田んぼには休日だけでなく、仕事の合間に何回も訪れることになりそうです。
岸田んぼに集まるのは子どもたちか、カメラを手にした自然観察家のひとたちです。
今日は昆虫に詳しい方と知り合いになれました。しばらく話をしていると、ふと、「あそこに蝶がいるよ」と歩き始めました。
「ルリタテハ」でした。この時期にいるのは、森の中で一冬を過ごした、越冬個体だと教えてもらいました。
3人でカメラを向けていると、綺麗な瑠璃色をなかなか見せずに、木の皮のような羽の裏側しか見せてくれません。
羽を休めるのも、自分が目立ない場所を選んでのでしょう。
体温を温めていたのか、恥ずかしかったかのいずれかの理由によるものでしょう。
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