当麻喜明

コゲラとシロハラ

2012年1月14日 | 当麻喜明 | Comment[5]

701.JPG 2012.1.9 tobikiri kawaii ko

9日、成人の日に観察した清楚なイチモジフユナミシャク。翅の黒点のない白無垢の姿でした。長い脚でしっかりサクラの老木にしがみついていました。観察のあと、私はやって来たカラ類の混群の撮影に夢中になりました。体温を放熱する翅を退化(進化)までさせて、冬のエネルギー維持を選んだフユシャク♀・・・

Lumix G2 + Pentax K5


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ウスモンフユシャクの♀の、すっかり消えた翅と比べると放熱とは言うけれど
なんか、イチモジフユナミシャクの♀は暖かそうな翅を持っています。
ウスモンの♂の翅にない羽毛のような毛が密生しているからです。


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コゲラも好きな鳥です。日本最小のキツツキだということも実に勲章だし、
身近な野鳥で親しみやすいです。

この鳥がやって来ると、コツッ、コツッと林が賑やかになることもいいです。


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意外にしつこく餌探しをします。
少し低い場所からラセン系に上に昇り、細い枝の先端まで行って虫を探します。
苔の下もほじくり返す、念の入れようです。


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以前のコラムで、飛ばない♀には高い木に登って、♂も知らない世界を
見て欲しいと書きました。

コゲラの撮影や他のフユシャク観察が終わり、30分ほどして
先程のイチモジに会いに行きました。

いません!!
悲しくなる気持ちで、かなり広範囲を見たのですがいないのです・・・


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シロハラ・・・
このボーッと遠くを見るような、じっと静止する仕草が好きです。


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実は見てしまったのです。捕っていました。
きれいに擬態し、落ち葉の真似したじっと動かぬ♂のフユシャクを
くわえて食べてました。

こうして多くのフユシャクも、同じように生きたいと冬に耐える鳥たちの
身体の一部になるのです。


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こんなところにもイチモジフユナミシャクの♀がいました。
人の多い公園の遊歩道の側です。鳥から逃れるいい場所を見付けたのかな?


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別のところのカラフルな♀たち。彼女たちがいなくなるのはなぜだろう?
コゲラが・・・シロハラが・・・悪いのか。

しかし、生態系を豊かにするには「食べ食べられる関係」は維持しないといけません。
雨に流され土になるより、命が別の命を支える関係の方が必然でしょうか。
食べられた方が幸福な最後なのでしょうか・・・


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さて始めに書いた消えた白無垢のイチモジ。
発見し消えたのが9日、そしてコゲラがやったと思って傷心の私・・・
それが13日、同じ木の裏側に特徴ある黒点なしのイチモジが!!

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どうだろう?白無垢タイプの姉妹なのか、私の惚れたあの子なのか・・・
この子には「自己犠牲」の精神を学んで欲しくないなあと思いました。

Comments [5]

No.1

こんばんは。
一目ぼれした子が30分で消えてしまったなんて悲しいですね。
写真だけ見ても本当に清楚で美しい♀だと思います。
4日後に現れた白無垢タイプのイチモジ♀…
胸部の斑紋がちょっと違うように見えますね。
妹さんでしょうか(^^;

生まれ変わりか、本人だと信じたいですね。小さな蛾の♀なのに、感情がはっきり入っていく不思議な体験をしました。木って鳥の餌場だし、彼女らにとって危険なところでもあるし、幼虫の生息場所にもなるわけだし、必死になって産卵のため昇っていくのですね・・・

もし、仮にもし、コゲラの胃袋に入ってしまったとしても、コゲラが木より高い空まで連れて行ってくれたのですね。

No.2


題名にもあるコゲラとシロハラとてもかわいいです。      生息数は多くても小鳥が撮れると、こちら側も明るくなります。
イチモジフユエダシャクは今が撮りごろですね!越冬してるので…

No.3

打ち間違えました。すみません。
イチモジフユナミシャクです。

部長さん、暇な土日はありますか?今度は水鳥からフユシャク調査をしましょうか。ナミシャクとエダシャク、間違えやすいですね!私もよく間違えます。
私はさらに、バナナを食べたいと思っているのに「ミカン」なんて言い間違えることがあります。

実はイチモジは冬を越せないのです。
北野天神のウラギンシジミは、順調に年越しが出来ましたよ!

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