9日、成人の日に観察した清楚なイチモジフユナミシャク。翅の黒点のない白無垢の姿でした。長い脚でしっかりサクラの老木にしがみついていました。観察のあと、私はやって来たカラ類の混群の撮影に夢中になりました。体温を放熱する翅を退化(進化)までさせて、冬のエネルギー維持を選んだフユシャク♀・・・
Lumix G2 + Pentax K5
ウスモンフユシャクの♀の、すっかり消えた翅と比べると放熱とは言うけれど
なんか、イチモジフユナミシャクの♀は暖かそうな翅を持っています。
ウスモンの♂の翅にない羽毛のような毛が密生しているからです。
コゲラも好きな鳥です。日本最小のキツツキだということも実に勲章だし、
身近な野鳥で親しみやすいです。
この鳥がやって来ると、コツッ、コツッと林が賑やかになることもいいです。
意外にしつこく餌探しをします。
少し低い場所からラセン系に上に昇り、細い枝の先端まで行って虫を探します。
苔の下もほじくり返す、念の入れようです。
以前のコラムで、飛ばない♀には高い木に登って、♂も知らない世界を
見て欲しいと書きました。
コゲラの撮影や他のフユシャク観察が終わり、30分ほどして
先程のイチモジに会いに行きました。
いません!!
悲しくなる気持ちで、かなり広範囲を見たのですがいないのです・・・
シロハラ・・・
このボーッと遠くを見るような、じっと静止する仕草が好きです。
実は見てしまったのです。捕っていました。
きれいに擬態し、落ち葉の真似したじっと動かぬ♂のフユシャクを
くわえて食べてました。
こうして多くのフユシャクも、同じように生きたいと冬に耐える鳥たちの
身体の一部になるのです。
こんなところにもイチモジフユナミシャクの♀がいました。
人の多い公園の遊歩道の側です。鳥から逃れるいい場所を見付けたのかな?
別のところのカラフルな♀たち。彼女たちがいなくなるのはなぜだろう?
コゲラが・・・シロハラが・・・悪いのか。
しかし、生態系を豊かにするには「食べ食べられる関係」は維持しないといけません。
雨に流され土になるより、命が別の命を支える関係の方が必然でしょうか。
食べられた方が幸福な最後なのでしょうか・・・
さて始めに書いた消えた白無垢のイチモジ。
発見し消えたのが9日、そしてコゲラがやったと思って傷心の私・・・
それが13日、同じ木の裏側に特徴ある黒点なしのイチモジが!!
どうだろう?白無垢タイプの姉妹なのか、私の惚れたあの子なのか・・・
この子には「自己犠牲」の精神を学んで欲しくないなあと思いました。
Comments [5]
No.1柚子さん
こんばんは。
一目ぼれした子が30分で消えてしまったなんて悲しいですね。
写真だけ見ても本当に清楚で美しい♀だと思います。
4日後に現れた白無垢タイプのイチモジ♀…
胸部の斑紋がちょっと違うように見えますね。
妹さんでしょうか(^^;
tomaさんから 柚子さんへの返信
生まれ変わりか、本人だと信じたいですね。小さな蛾の♀なのに、感情がはっきり入っていく不思議な体験をしました。木って鳥の餌場だし、彼女らにとって危険なところでもあるし、幼虫の生息場所にもなるわけだし、必死になって産卵のため昇っていくのですね・・・
もし、仮にもし、コゲラの胃袋に入ってしまったとしても、コゲラが木より高い空まで連れて行ってくれたのですね。
No.2動画撮影部部長さん
題名にもあるコゲラとシロハラとてもかわいいです。 生息数は多くても小鳥が撮れると、こちら側も明るくなります。
イチモジフユエダシャクは今が撮りごろですね!越冬してるので…
No.3動画撮影部部長さん
打ち間違えました。すみません。
イチモジフユナミシャクです。
tomaさんから 動画撮影部部長さんへの返信
部長さん、暇な土日はありますか?今度は水鳥からフユシャク調査をしましょうか。ナミシャクとエダシャク、間違えやすいですね!私もよく間違えます。
私はさらに、バナナを食べたいと思っているのに「ミカン」なんて言い間違えることがあります。
実はイチモジは冬を越せないのです。
北野天神のウラギンシジミは、順調に年越しが出来ましたよ!
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