このコラム2部作の予定だったのですが、こっそり1/2を1/3に訂正しました。導入から考察に入り、結果をつなげる・・・やはり3セットでまとめてみよう。ところでフユシャクの接合個体は、左の画像のように見えると言います。懐中電灯で目当ての木を照らし、ぐるっと一周して探します。♂が翅を立てていれば画像のように目立つといいます。左の画像は・・・実はキノコですが。
Pentax K5 & Nikon D300 & Lumix G2
ウスバフユシャクが公園のサクラの木にとまっていました。
私たちが「斜め」の外横線と感じるラインも、自然界には垂直水平のデザインが
少ないので、彼らにとっては、うまく馴染むように進化した結果かも知れません。
水平ラインの構造物といえば、私は神社の鳥居でよく蛾を見つけますが、
鳥居の足の部分がたとえば水平ラインの人工物です。
大瀧さんも日々水平垂直で格闘していますが、彼の設計したこの幼稚園は
多彩なラインで構成されています。
サクラの木にイチモジフユシャクらしき個体を見つけたときは、
心臓の鼓動が高まるくらいワクワクしました。
確実に接合体に近づいたと感じたからです。
♂は50cmくらいの間隔で、お尻を擦るようにして上下し
明らかに「目的ある行動」をとっていました。
ひとつは♀を探す行動。もうひとつ考えたのが、自分自身のマーキングです。
フェロモンを漂わせ、飛ばない♀が♂を呼び接合のチャンスをつくるわけですが
♂のいそうな、あるいは「居た」場所で、♀がフェロモンを発する方が
効率よく出会えると考えられるからです。
3回くらいの、私が発したストロボ光が気に入らないのか
♂は飛んで行ってしまいました。
このときの、たった1-2分の時間が私にとって「今でも忘れない」
虫の世界に「入り込んだ」感覚です。
昼間見つけた、まった翅を持たない♀のフユシャク。
不明ながらシロオビフユシャクかクロバネフユシャクだと思われます。
こちらも上記同種の可能性があります。私は名古屋城のシャチホコを連想しました。
お世話になっているATSさんのお見立てで、産卵後の♀の
特徴あるスタイルと知りました。
水平ライン上のウスバフユシャク。
貴重な真冬の昆虫たちはフユシャクだけではありません。
ヒメヒラタアブでしょうか。
そしてヨツボシクサカゲロウと思われる若草色の陽炎(カゲロウ)。
いくつかの昆虫の複眼の反射光はカラフルです。
私はちょうどこんなに眼を輝かして、寒風の中フユシャクに熱くなっています。
そしてやっと接合個体をみつけられました・・・
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