糖蜜観察成功!ほぼ身近で揃う物がこのコラムの主役の一つです。消毒用綿球とガーゼです。その他、ザラメや赤ワイン、酢などの混合水溶液。これを噴霧するボトル、必要に応じてピンセットやスポイトがあっても良いでしょう。そして私たちも暮らしやすい環境です。
Lumix G2 & Ricoh GRDⅢ + Pentax Q
糖蜜をかけた木にはキリ蛾の仲間が集まってきました。糖蜜の臭いが、
越冬する蛾に届くような穏やかな気候の日、そして本来集まるはずの
花が無い時期に昆虫の調査や採集目的で実施されてきた方法です。
ここでは採集ではなく観察を行うのが目的なので「糖蜜観察」です。
ここで一番多く集合したのはヨスジノコメキリガです。
カシワオビキリガも多く、個体差を学ぶのにも良いきっかけです。
鳥に噛まれたピークサインのある波瀾万丈の蛾もいました。
フサヒゲオビキリガ。うっすら変形楕円の模様が浮かんでいます。
クロチャマダラキリガの黒茶斑色。
チャマダラキリガにある模様はデジタルのドットのかたち。
ホシオビキリガの星は黒と白型があり、さらにいくつかの変異があるようです。
ここでインターミッション。ホシということで・・・
2月10日夕方に金星を撮しました。この日は金星と天王星(左下)が接近する
観測好機でした。約1°の大接近を面白いレンズで撮しました。
Pentax Q + ARCO PHOTO IND.CO.LTD CINE-ARCO 38mm f:1.8
50年ほど前の8mmフィルムカメラ全盛期のレンズです。
手前にちょっと変わった大きな蛾が止まっていました。
調べてみると、ハネナガモクメキリガでした。
結構なボリュームで、吸密中ヨスジノコメキリガを追いやる空気です。
さて、夜の観察にはキリガ以外も登場します。
シロフフユエダシャクのオス。この蛾は翅のくっついた羽化不全が目立つので
きれいな個体は新鮮です。
せっかくの糖蜜ですが彼らの食べ物ではありません。
キリガと違う進化を選んだフユシャクは、真冬に体内で食べ物が「凍らない」
術(すべ)を持たないのです。
Comments [2]
No.1mtana2さん
糖蜜観察、大成功でしたね。
シリーズ、スタートですね。続編が楽しみです。
遠征していましたので、暫く虫は休みでした。
少し、状況も変化しているのでしょうか?
また、近々お邪魔しようと思っていますので、よろしくお願いします。
tomaさんから mtana2さんへの返信
ご購読ありがとうございます!私も http://mtana2.exblog.jp/ いつも見ていますよ。北海道 3 にあった最後の謎めいた言葉は「海鳥クルーズ」だったのですね。
ワクワク感が伝わってきました。糖蜜観察は何かずるしてるみたいですが、キリガは喜んでくれるでしょう。蛾道の大先輩にお聞きした方法ですが、蛾のエサ台ですね。また当地に観察に来るときは声をお掛け下さい。
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