この昆虫についてはずっと紹介したかったのですが、やっと雌雄の確認が出来たのでこのコラムを書けました。観察散歩は週末が恒例です。今年のフユシャクのピークは丘陵では12月第一週だったと思います。画像の中央の樹の下の方にクロスジフユエダシャクのメスがとまっています。
DA 18-135 ED AL 〔IF〕 DC WR + FA 100mm MACRO +
K5 & RICOH GRDⅢ
メスがなぜこのようなかたちになったのか諸説があります。
蛹から孵ったときはメスに充分な長さの翅があるそうです。
大きな翅は冬期の風や寒さの中では「飛ぶこと」より「放熱器」としての役目が
大きくなってしまうそうです。
繁殖のための産卵が待っているメスにとっては体力消費は抑えなくてはいけません。
オスと出会うためには、特有のフェロモンで呼び寄せる方法をとりました。
結果・・・このようなかたちになったようです。
オスは進化しなかったのでしょうか・・・どうも過酷な進化の軌跡があるようです。
成虫になった個体は餌を食べないらしいのです。食したものは0°C以下の環境では、
体内でも凍ってしまうことが多いからです。
またこの時季なら、他の昆虫に捕食されてしまうことも少ないでしょう。
しかし葉を落とした雑木林は鳥たちの格好のハンティング場です。
これには優れた擬態模様が効を制しています。
枯れ葉の葉脈にすっかり同化している個体がいました。
さて、林を抜けると日だまりのお茶の葉にオオハナアブが来ていました。
茶の花の花粉を付けて、行儀の悪い格好でした。
マツヘリカメムシを丘陵内で見たのは初めてです。
以前(初見)は、なんと自宅でした。
さて、またフユシャクの仲間に出会えるでしょうか。
今度の散歩は狭山湖にするか、雑木林にするか・・・
コメントする