当麻喜明

雨にも負けずーエツキクダホコリ

2015年9月 1日 | 当麻喜明 | Comment0

101.JPG 20154.8.25 kinoko mitai

新鮮なエツキクダホコリを見つけました。手にしているのは成熟色になったばかりの個体で、以前にも同種を観察していた場所で見付けました。

Olympus OM-D E-M5 + Pentax K3


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個々の子のうは円筒形で、密着(擬着合子のう体)しています。
それらがさらに柄(擬柄)の束につながっています。


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見つけたのは8月14日でした。


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すでに成熟した後、時間がたって消耗し始めていました。


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新鮮なものでも、虫に食べられた痕跡がありました。
虫の感覚では「茶色」ですから、私たちの「チョコレート」
感覚でしょうか。


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ちょっと面白い粘菌でしたから、お仲間と観察しました。
(画像はススホコリ撮影中のもの)


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消耗させるのは「時」による風化だけではなく、実行犯が
わかるときがあります。キノコゴミムシダマシの仲間かな。


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こんな陸生の巻貝も、粘菌を食べているみたいです。
キセルガイの仲間でしょう。


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撮影中、雨が激しくなりました。撮影に使っていたカメラは
防滴防塵使用ですが、身体で隠して避難しました。


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実はタイトルの「雨にも負けず」は偽りで、さすがに激しい
雨のせいで、すっかり溶け始めてしまいました。


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シロシタバ。


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クヌギに付いた(不完全)菌類、トリコデルマという一種の
カビに擬態した模様。


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正面顔も樹肌にそっくりです。


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8月28日、幸運にも同じ腐木で、再びエツキクダホコリを
見つけました。今度は、腐木に擬態でもしているかのような
こげ茶色でした。


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こげ茶色は、徐々に明るい茶色に変わっていくようです。


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この粘菌を知らない人は、まずキノコと感じるでしょうね!


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きっと、一般的なキノコのデザインは、自然の中で優れた
利点があるから、両者で似てくるのでしょう。雨に負ける前の
エツキクダホコリが教えてくれました。


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