当麻喜明

月暦

2011年12月14日 | 当麻喜明 | Comment[3]

001.jpg 2011.10.12 usui ao no hagoromo

古く暦は月の運行に合わせてつくられていました。新月が一日で、満月が15日。そのひと月は30日で終わります。月の満ち欠けは生活に結びつき、体感的にマッチするのですが、農耕民族の私たちは大きなスケールとして太陽の運行(1年の尺度)も重要です。10月からの満月の画像があるので紹介しましょう。

Pentax & Nikon & Ricoh


10月の満月は10月12日でした。「暈」に飾られていました。
出雲で神有月、その他の地域では神無月と呼ばれる月です。

翌、11月の満月は11月12日でした。

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この月の満月は、月光冠に彩られました。


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そこに人工的な飛行物が加わった図がこれです。
4枚の画像を重ねてみました。


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11月22日、朝4時22分の月です。月の欠けた部分が、
薄明るく浮かんで見えました。地球照(ちきゅうしょう)と言います。

この影の部分が、ほぼ自然光で正しい色彩に近いのは、
月を照らす地球が満月のように輝いているのに由来します。


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翌日の月はさらに細くなり、土星とスピカと共に昇ってきました。
月の下部には光柱(ムーンピラー)が見えています。


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12月10日、夜中2時38分の月を含む星野です。
ヒヤデス星団とプレアデス星団(すばる)の間に月がありました。
今夜の皆既月食までの間に、月は牡牛座の頭部から角の部分に向かって
天空上を逆行しながら移動していきます。


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月食中の星空、月の眩しさで見えなかった、まわりの星々が見えています。
私たちの瞳が開いているので、暗い星が浮かんで見えるようになるのです。

このとき月から見る地球は、星空に暗く見えるのですが、外周部は
回り込んだ太陽光で、赤い輪郭に縁取られて見えます。
この光で輝くのが月食です。


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12月10日、夜23時20分の皆既中の月です。今回の皆既月食は、月が地球の
影の下を通ったので、月の下部が明るく皆既継続時間も短いものでした。


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12月11日、17時13分、皆既月食翌日の月の出です。
地球の大気を斜めに横切って入射する光は、ほとんどが波長の長い赤系です。
こんな濃い色の皆既月食になるのは、地球の影の中心部を横切るときです。


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月は昇ると共に、色合いと印象を変えていきます。


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12月12日19時34分の月のある空です。油絵の具で描いたような月光冠がみえました。
蛾の観察に出かけたときの嬉しい発見でした。


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月の直径の4倍ほどに広がった月光冠が青から赤のグラデーションをつくりました。


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真珠のように滲んだ冠も美しく、雲を染める冠もまた美しいです。
10月からの並べた満月の、どれにも深い味わいがありました。

Comments [3]

No.1

写真撮るのうまいですね!
たくさん撮ってきたのが伝わります

地球昭めっちゃきれいです!!こんなにはっきりUPできるなんて驚きです

赤い月をバックに電柱のシルエットが厨二病を誘います
吸血鬼が似合いそう

その下月はマックの月見バーガーを連想させますww

No.2

月を見ると凶暴になる人と、優しくなり心豊かになる人がいます。もし、しぃずんさんが後者だったら、たくさん月をみましょうね。今、月は明け方に見えます。
風邪が流行始めましたから、しっかり防寒して観察してくださいね!

No.3

お気遣いありがとうございます

私は月(幻想的なもの)を見ると見惚れてもどかしい気持ちになります
明方にも月って見れるんですね!

でも、私は夜型人間なので朝起きられないです(TωT)

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