当麻喜明

0103P/ハートレイ第2彗星-モノクロ-ムのカラー合成

2010年10月13日 | 当麻喜明 | Comment0

mIMGP1164.JPG

10月10日は晴れの特異日です。月齢2.7 の月もすぐに沈んでしまいますから
夜間天体撮影に影響を与えるのは「光害」光だけになります。

前から観察のチャンスを狙っていたハートレイ第2彗星の撮影を試みてみました。


BORG 101ED + F4EDレデューサーDG + BITRAN BJ41L
& FA100mm 1:2.8 MACRO + PENTAX K7


IMGP1161.JPG


DA DFA FA と遡るペンタックスの100mmマクロ・・・
FA 50mm 1:2.8 MACRO をすでに使用中であることと、手頃な100mm が
見つかったので、さっそく入手しました。


L.jpg


さて彗星の撮影には、光害光を避けてモノクロの冷却CCDカメラを使用しました。
日がかわった直後の-10°Cで1分露出3枚合成です。
モノクロの輝度情報に使う画像です。


RGB.jpg


R(赤)、G(緑)、B(青)の3色フィルターを交換し光害カットフィルターを通して
撮像した各モノクロ画像を、それぞれの色で再現し合成しました。

これで色情報を得ることになります。

ところが地球太陽間の1/10まで接近している彗星の動きは速く
撮影中にも移動していくのがわかります。


RGBC.jpg


そこで今度は彗星核を中心に合成し直しました。

今度は星が動きました。


L-lrgb.jpg


この画像をはじめの輝度情報のモノクロ画像と合成し、カラー画像とした
0103P/ハートレイ第2彗星です。

太陽から最も離れても木星軌道の僅かに外側。接近しても地球軌道の
中には入り込まない、公転周期6年ほどの彗星です。

双眼鏡で肉眼でも確認できるようになっています。
国立天文台の情報でぜひ皆さんも鑑賞してみてください。


動きの速い天体ですから恒星を背景に移動するのも美しく、時間の遷ろいを確認できます。
彗星らしい尾は、この彗星を正面から見ている位置条件なので見られませんが
美味しそうなマシュマロが星空バックに動いていく姿は美味ですよ。

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