今日、4月16日に今年の初羽化トンボを見ました。やはり丘陵ではシオヤトンボが初めに活動開始です。そろそろ越冬トンボを紹介しましょう。観察したのは4月2日。憬れのホソミオツネントンボです。木の先端での擬態から覚めたようです。
SMC PENTAX F☆ 300mm F4.5 + Pentax K5
冬の間はこんな具合です。
画像中央のトンボに気が付きましたか?
拡大すると、枝の最先端が必死にしがみつくホソミオツネントンボだと
わかるでしょう。
目覚めの屈伸運動です。
こんなコトしなければ、まず鳥の目は誤魔化せるでしょう。
目が慣れたところで、今度は何処にいるでしょうか。
画像中央で垂直に立っています。
もう解説は必要ないでしょう。
やはり中央に水平にしがみついています。
冬の鳥たちの動物性タンパク源は不足します。
越冬を選んだ昆虫たちは必死に擬態を学び、鳥から逃れました。
この種のトンボも、その努力の甲斐があって
春一番に活動が開始出来ます。
昨シーズンの冬にも大雪がありました。
それでも擬態を止めなかった個体です。
自然とたたかう「生命」に思わず威厳を感じます。
彼らがつかまっている冬芽は、まもなく大きくなって葉を拡げます。
もう、彼らのとまる場所ではないのです。
その成長を見守り喜んでいた彼らも、活動の開始です。
ホソミオツネントンボは、早い繁殖の頃、雄は見事な青い色に変わります。
狭山丘陵の頂点にオオタカを置きましょう・・・
その生命をつないでいく沢山の命。
必死に擬態を学ぶ生き物。狩りの工夫を学ぶ生き物。
あこがれの越冬トンボと、同じ時間、同じ場所にいて
彼らと同じことを考えてみました。
Comments [2]
No.1キョロちゃんさん
ホソミオツネントンボは僕の目も誤魔化しましたよ。
垂直や水平にとまるなんてすごいです!
ずっと同じ態勢でいるのはきつくないんですか?
僕はきつくて一分で死にます・・・。
No.2tomaさん
同じような姿勢で一冬越さないと、鳥に見つかってしまうのでしょう。実際、真冬のホソミオツネントンボは簡単には見つかりません。晩秋と早春の、少し行動を伴うときが観察のチャンスです。
映画「ジュラシックパーク」でキッチンに追いつめられた子供が、息をひそめて隠れるシーンがあります。動いたら食べられてしまいますからね!!
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